2日がかりを予定していた作業でしたが、思っていたより時間を要しませんでした。それは、作業を始めてから思いついた工夫のおかげです。まず、薪の移動が想定の半分以下の時間で済みました。しかも、きわめて楽しく終えられたことです。楽しくとは、まるでパズルに取り組んでうまくいったときような作業にできたことです。
積み上げてあった薪は、寸法や太さだけではなく、形がマチマチでした。とりわけ形がマチマチの薪を上部に積み上げてありました。今度は逆に、そのひときわマチマチの薪をまず取り出して、下部に据えて積み上げてゆくことになりました。この積み上げ方をした薪の山は極めて崩れやすいわけです。ですから、パズルに取り組む気分にされたのです。
この日は、激しい雨が降っていました。ですから、せっかくよく乾いている薪を、このたびの積み替え作業で濡らしたくはありません。つまり、雨をさえぎる狭いテントの下での作業であり、積みなおす薪も狭いテントの下に収めたい。おのずとパズル性は4次元化し、倍加しました。もはや夢中の世界になりました。1人で取り組めましたから、所要時間は3分の1に程にできたのでしょう。自分の頭で考えて、自分の体で作業をするわけですから説明を要することもなく、妥協を許す必要がなく、思う通りにできたからです、でも心身ともにぐったりしました。
午後の部は、妻にも参加してもらいました。この壁土塗りに妻は初参加です。とても面白かったようで、夢中になっていました。この作業はパズル性には欠けますが、仕上がりの美しさなどは分かりやすい。それだけに、妻に手伝ってもらえてよかった、と思いました。なぜなら、利き腕でない左手で、左官のコテを操作して壁土を塗る作業は手がとてもくたびれるからえす。ときどき選手交代することで、ことがとてもうまく捗りました。
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