国民の分断

 

 家庭菜園もあるなど、ちょっと庭が大きなお宅などは除染のために「1000万円もの復興予算を要した」などと語られていました。にもかかわらず、実効性はなきに等しい。

 しかし、被災地外の人の目から見たら、「膨大なお金を注ぎ込んでもらえた人たち」との印象を抱かれかねない立場です。なかには「そこまでしてもらっていながら」との意識を持ちかねない人が出ないとは言い切れないでしょう。部外者の意識は薄れがちです。(人の噂も)75日との説もあります。他方、放射線の恐怖は歴史的で、万の単位で考えないといけません。

 きっと安倍政権は、原発を推進する(あるいは推進せざるを得ない)立場柄でしょうから、さまざまな詭弁をろうして原発賛成派を増やしたいことでしょう。その過程でも、原発推進に都合がよいように国税をジャブジャブ使うのではないでしょうか。要は、これまで同様に賛成派に手厚い経済的援助をして抱き込み、国民を原発賛成派と反対派で分断するのではないでしょうか。

 そのような危惧の念を抱きながら福島をあとにしましたが、6月28日の朝日新聞朝刊トップ記事に触れてあきれ返っています。放射線被災者としては損害賠償を請求したい企業に対して、放射線被災者のためにある復興予算を、安倍政権はひっそりと支給していた、というのです。もちろん私は今も、この報道を、何かの間違いであろう、と半信半疑です。