吉田元所長夭逝
 

  極度の無理が夭逝を誘った(20130710朝日)のでしょう。この人がいなかったら、福島の原発事故は、チェルノブイリの何倍もの被害に結び付く悲劇的事態を招いていた、と言われます。この人の部下は、この人の命令だから「死ぬ覚悟で(危険なところに)飛び込めた」と証言しています。まさに決死の覚悟で主権在民の国家と国民を救った人であり、国民栄誉賞はこの人のためにあるようなもの、といってよさそうです。

 しかし、この人の肝心の命令は、東電本社の命令に反するもので、吉田元所長独自の判断から出た決断です。また、事故の最中に現場に乗り込んだ菅元首相(わが国で唯一の現場に乗り込んだ要人であり、この行動を自民党は非難しましたが、乗り込んでいなかったらもっと非難していたでしょう)はいまや野党になりさがっています。ですから、国民栄誉賞の対象にされるか否か、見ものです。東電はどのように吉田元所長の死に報いようとするのか。安倍さん(事故原因の究明や事故補償が済んでいないのに原発再稼働を進め、原発の国際セールスマンとして励んでいる)は、どう動くか見ものです。

 ちなみに、読売の渡辺オーナーは、長島と松井両氏を強烈に国民栄誉賞に推挙し、安倍さんはこの推挙に飛びついています。