よほどの場合を除いて、水島さんには手すきの時に来てもらうことにしています。その仕事は、近年は異常気象対策に特化しており、水島さんに伝えてあります。豪雨対策はすでに完成させていますが、残るは@直射日光対策の一件、A酷暑対策としての一件、B酷暑対策もかねた多目的対策の一件、C水不足対策としての一件、そしてD凍て込み対策としての一件などで、他には異常気象対策以外で幾つかの課題を決めてあり、伝えています。
よほどの場合とは、屋根の水漏れとか漏電などですが、そうしたことが起こらないように早め早めに課題を見出し、予防的な先手を打つことにしています。つまり、後手は経済的にとても無駄を生じさせますが、その損害の甚大化よりも、それを許した仮借の念で精神的に意気消沈にされかねず、そのココロの痛手の大きさを私はとりわけ心配しています。自己卑下の極みのように思われるのです。それだけに早めの問題の発見と、優先順位のつけ方や手の打ち方に、つまり選択と決断の速やかさに心がけるようにしています。
今週はまず、半日でA酷暑対策として、旧玄関の(幅はとても狭いものですが)扉に網戸を付けてもらいました。この扉は北向きですから夏は涼しい風が入ります。開け放っておけば、その涼しい風が座敷に流れ込み、先年座敷の南側に付け足した縁側に達し、そこにある(亡き父が使っていた)籐の寝椅子で昼寝をする上で重宝するはず、と読んだわけです。この楽しみを実感するのは来年以降になりましたが、私は十分満足しています。なぜなら、この夏は予想よりもひどい酷暑に襲われたからです。その「酷暑に責め立てられて」ではなく、先手を打って考えていたことに気付かされて、満足させられているわけです。
現在は、B酷暑対策もかねた多目的対策の一件、渡り廊下に出入り口を建てます仕事に取り組んでもらっています。これまでは、この渡り廊下で妻は布団を干していましたが、これはあきらめてもらい、来客に居間を通ってもらわずに、気兼ねなく風呂場を使ってもらえるようにすることを喜んでもらいたいと思っています。
もちろん私は、いずれは渡り廊下にハンモックを吊るし、ますます厳しくなるであろう盛夏の日々を、冷房に頼らずに、昼寝をして楽しく過ごそうともくろんでいるわけです。
この出入り口は、来週中に完成させてもらえたら、と願っている事情もあります。また、陶芸家の村山光生さんをお宅に訪ねたときに買い求めた電灯の笠が、いかなる効果を発揮するのか一刻も早く知りたい気分にもなっています。
「明り取りの窓」だけでなく、この出入り口と渡り廊下とを「仕切る建具」にもひと工夫凝らしてもらえるように頼んであり、それが視覚的な清涼感も感じさせてくれるのではないか、と期待しています。それがまた冬には、暖かみを感じさせてくれたらいうことなしです。
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