来日していたオリバー・ストーン監督は「愛国の人(アメリカを真に愛している人、それは同時に他の国に生まれていたらその生まれた国を同じ様に愛する人。つまり偏見、劣等感、あるいは虚勢などに縛られることがなく、非を認めることが自虐かのように誤解したりしない人)に違いない」との思いを、ほんの小さなコラムを通して(他の情報で得て居た思いを)深めました。この思いは、25日夜にあったNHK-TV、BS1スペシャル「オリバー・ストーンと語る、原爆、戦争、アメリカ」で、一層深められています。
このコラムで紹介された岡まさはるさんのおかげで、私たち日本人はどれほど救われたことか。(水俣事件で辛酸をなめた杉本栄子さんは、「知らないのは罪、知ったかぶりはもっと罪、嘘を言うのは、もっともっと罪」との言葉も残しましたが)岡まさはるさんのおかげで、オリバー・ストーン監督に日本人の正直さに触れてもらえたのではないでしょうか。
こうした人が一人でもいることで、外国人の日本人に対する信頼感がどれほど深められることか。誤解や不信の念がどれほど大きく軽減されることか。このたびの九州旅行では、この平和資料館に足を延ばせませんでしたが、是非訪ねてみたくなっています。
敗戦前では外務省の杉浦千畝。このたびの原発事故では東京電力の吉田所長。この他にも多々こうした人が、まねようがないほど素晴らしい人が大勢いらっしゃるのでしょうが、太平洋戦争に関わることで、岡まさはるさんの右に出る人はまだ聞いたことがないだけに、これが「本当の日本人」だ、と思いで胸が詰まりました。
今日、「本当の日本人」にさせない重苦しい空気が、このところしだいに濃厚になりつつあるように思われてなりません。
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