大事な来客

 

 例年、年末になると、2人の自営業を営む人に訪ねてもらっています。共になぜか、わが息子でもあるかのように感じています。朝一番はその1人で、「内孫が出来た」との報告も伴っており、おのずとほほが緩みました。彼には、日を追うごとに、息子が「いかにできた嫁」に恵まれていたかが分かるようになった、とも報告してもらえました。先ずその息子に、次いでその嫁に、訪ねてもらいたいものだ、と思いながら見送りました。

 最後の来客はもう1人のほうの人でしたが、いつも家族で訪ねてくれます。この人の場合も嬉しい報告を伴っていた。まるで『「想い」を売る会社』を地で行くような努力をしていたのです。ですから「今年も人を増やそうと思っている」と聴かされましたが、「想い」の共有が前提だ、と指摘し、大きくするより大切なことがある、との励ましと助言をしました。

 この人はいつも、選りすぐりの大吟醸を携えてきてくれますが、断りを付けました。文明がつくらせた清酒・大吟醸をできる限り縁のない酒にした事情を説明し、納得してもらったのです。

 この最初と最後の来客の間に、しめ縄作りの時間を除き、来客が続きましたが、その一組は興味津々の相談事でした。とりわけ気概ある若者に勇気と希望を抱かせそうなプロジェクトの相談でした。いつの日にか自然計画で紹介できることを願ってやみません。