自然の摂理を人為的に活かした結果

 

 
 キンギョは緋ブナから始まっています。緋ブナはフナの突然変異です。赤い緋ブナは(鳥類などの目に写りやすくて捕獲されやすく)人為が加わっていなければ(飼われるなど保護されていなければ)ばとっくの昔に絶えていたはずです。かつて、わが家に池があったころは、目立ちよいキンギョから優先的に捕られていました。

 その緋ブナから、異形が次々と現れ、今日の多用な金魚になっています。それが人間好みであったのでしょう。それを保護し、高値で売買してきたわけですから。

 わが家の水槽や、かつての池で見てきた限りでは、フナは目立ちにくいのに、用心深くて、いつも水底で忍ぶなどして姿をなかなか見せてくれません。それはフナの本能でしょう。

 ところがキンギョは、フナの本能を失ったのでしょうか、餌を求めて動き回り、浮遊性の餌にパクパクと食らいつきます。そしてブクブクと育ちます。