クリーンヒット
 

 それは木曜日までに生じていた出来事のおかげです。まず、とても素晴らしい中国人の女性のお客さんに恵まれていました。その上に今週、カナダのお客さんに、どうして「英語表記をしないのか」との質問を受けました。彼女は、アイトワの前を通り過ごしている欧米人の多くが「アイトワを知らずして」いかにも気の毒、と言わんばかりの意見の持ち主でした。

 そこで、未花ちゃんが思いつくままに、持ち合わせていた資材で英語表記をしたのです。思わぬことが生じました。それまでは、前を通り合わせた欧米人は、目が合うとたいがい挨拶をしてくれました。半数が庭を褒めてくれました。でも、ほとんどの欧米人は踏み込みません。庭には断りなく踏み込む欧米人は100%と言ってよいほどいませんでした。

 それは東洋系の観光客とは決定的な差がありました。東洋系の観光客は目が合っても挨拶をしてくれる人は皆無の状態でした。庭を褒めてくれた人は居なかった。ただし、庭に咲いている花や稔っている実に惹かれて、断りもなく庭に踏み込む人は多かった。制止しても、「ケチ」と言わんばかりに、写真を撮り終わるまでは聞き入れてくれない人が多かった。

 ところが表記を始めた金曜日、偶然でしょうが、3分の2の来店客が外国人で、そのまた3分の2が欧米系でした。文通が始まりそうです、などと幾つもの楽しいドラマが生じたようです。
 

英語表記をした