日一日と様子を変えます

 

 アイトワの畑は菜の花が咲き始めるころから見通しが悪くなります。背丈が高い菜の花畑のような光景になってしまうからです。次いで、この週初めは、これも背丈が高く育ったハナケシ畑のような時期になっており、見通しが悪くなっていました。

 しかし、菜の花の運命がそうであったように、ありふれた花のハナケシも次々と抜き去られており、堆肥の山に積み上げられています。また、背丈を伸ばして花を咲かせるシュンギクも刈り取られて、生け花として活かされ、その刈り取られた跡は夏野菜用の畝に仕立て直しました。

 かくして(冬野菜の名残が演じさせる)畑の見通しの悪さは解消されますが、それは束の間です。すぐに支柱を頼りに背が高くなるツル性野菜などが茂り、本格的に見通しが利かない畑になってしまいます。今週が、まさにその端境期であった、と言ってよいでしょう。

 種を残すべき良き花をつけハナケシと、良い花が期待されている未開のハナケシだけが残されており、また冬野菜も種を残したい分だけが残されて小鳥除けの袋をかぶされて残っているだけで、ほんのしばらくの間だけ見通しがよい状況の畑になっています。

 この畑は、周囲を樹木で取り囲まれており、日光不足になっています。それが農作物を自ずと(日光を求めて)背丈を高くさせますから、こうし見通しを悪くさせ良いのでしょう。

 その樹木の一本が、サクランボを付ける木ですが、このたびその(実を取りに来る小鳥を警戒して被せてあった)防鳥ネットを取り外しました。苦労して哲範さんとかけたのに、何の成果も得ず仕舞いでした。一つは、小鳥はカラス(頭が良いカラスは、ワナを仕掛けられたと知ると警戒して近寄りません)と違ってオツムが良くないことです。隙間があると探して入り込み、出て行ってしまいます。二つは、時期外れまで実を残し過ぎ、しかも雨が降ったことです。ポロポロと実を落とさせてしまいました。伸幸さんの土産にしたくて残したのですが、失敗でした。

 この取り外した防鳥ネットは、すぐさまイチジクのカラス除けネットに転用しました。このネット被せで分かったことですが、昨年より木がずいぶん大きく育っていたことです。この秋には、防鳥ネットの都合に合わせた樹形の剪定が必要だ、と気づかされています。

 畑の西側には囲炉裏場があり、そこは仕事場でもあるわけですが、夏場に木陰を作らせるために天蓋の役目を担わせるクヌギを育てています。その整枝を伸幸さんにしてもらいました。実は、ここ数年の間に天蓋クヌギの本数を減らして、代わりにクルミやムロウジの木を植えてきました。同じく天蓋の役目を果たさせながら、異なる役目を担わせた樹種(クルミは実をとるため、ムロウジは、江戸時代まで洗濯にその実を活かしており「洗濯の木」との愛称があります)に変えたわけです。それらの木々が競合関係に入りましたので、クヌギの成長を制御するために、透かしたわけです
 

ハナケシ畑のような時期

シュンギクも刈り取られて、生け花として活かされ

小鳥除けの袋をかぶされて残っている

イチジクのカラス除けネットに転用

木々が競合関係に入りましたので

 

透かしたわけです