発想力の減退


 

 水槽の底からスイレンの鉢を持ちあげて取り出そうとして驚いた。異様に重く感じられ、途中で落として水槽まで壊すのではないか、と心配した。そこで、植木鉢を小型のプラスチック製に替え、小石を取り除き、軽量化した。

 その後で気付いたことだけど、異様に重く感じたのは、水抜きした後で持ち取り出そうとしたことが原因だった。「そうだった。これまではいつも(水槽に水が満ちている時に、行っており)、浮力を生かしていたんだ」ということだった。

 今週最後のガッカリは、今週最後の水仕事だった。妻が、人形教室を終えてから、日が傾きかけているのに、漏水問題に手を出したことがキッカケだった。土を掘って漏水個所を突き止めた。実に些細な漏水だったが、なぜかアイトワ精神をムラムラと奮い立たされ、手を出してしまったが、そのがキッカケに結び付いた。

 複雑に、3本の管が重なっていた。漏水していた管は、底の管で、しかもT字状の部分だった。これはプロに頼まなければどうにもならない、と判断した。

 プロがかけつけた時は7時を回っており、既に暗くなっていた。この補修は高くつく、と言われたがヤムナシと応えた。結局、彼が構想した直し方は、かつて私が自ら直した方法と同じやり方だった。「それなら私にもできる」と心の中で叫んだが、青年に頼むことにした。

 彼は頑張って、2時間以上もかけて補修した。それは、接着剤が十分乾いていないときに開栓し、水を噴出させたりしたからだけど、とても良く頑張ったと思う。

 プロに頼むと漏水証明がもらえ、遡って水道代金を天引きしてもらえる。だから翌日に回してもよい工事ではなかったか、ということになるが、妻が手を出したことをとても褒めたい。この気持ちが、私をムラムラとさせたのだと思う。