愛国心に想いを馳せた。
 

 1位デンマーク、2位NZなどと、政治の清浄度ランキングが発表されていた。そのニュースを聞きながら、人間の肌感覚もまんざらではない、と思った。私にとっても、訪れるたびにいつも、とても快適に感じてきた国々である。その印象は『次の生き方』でも縷々述べた。

 このたびスウェーデンは、パレスチナを正式に国家として承認した。同時に、財政支援を今後5年間、現在の5割増しにするようだ。それは、パレスチナとイスラエルの若者に希望と信念をつくることに貢献したいから、だという。

 EU主要国は、アメリカや日本と同様にパレスチナを国家として承認していない。しかし、ポーランドやハンガリーなど東欧諸国は、パレスチナを国家として承認したうえでEU加盟を望んでおり、EUはその加盟を認めている。

 こうしたことの是非は私には分からない。しかし、デンマーク、スウェーデン、ポーランド、あるいはハンガリーなどは、これまで小国であったが故に、強国の横暴に酷い目にあわされてきたことは知っている。それだけに、武力的にも弱者であるがゆえに酷い目にあわされている人々や地域を見過ごしにはできないのではないか、と思った。

 つまり、それは勇気を奮って死ぬ覚悟をするか、屈辱に耐えてでも生き延びるか、その選択を常に迫られてきた人たちの動きだろう。あるいは、もうすぐ、人間はそのいずれの選択も不要にするに違いない、と見てとった人たちの判断ではないか。