印象深く
 

 枯露柿は今週最初の贈物で、伸幸さんから届いた。妻は即座に「あの子はまた無駄遣いをして」とふくれた。妻は、伸幸さんをまるで息子のように気になるようだ。私も同感だが、干し柿は大の好物だし、ある事情もあって、この度はとても嬉しく、ほほが緩んでしまった。ある事情とは、自家製の干し柿をサルに台無しにされたことだ。礼の電話を入れたが「そんなに高いものではありません」が第一声だった。

 アリエさんの野菜はいつも嬉しい。その渇水対策に苦労する畑を観ている。「私のベンツじゃ」といって、乳母車をおして畑と自宅を行き来する野菜の作り方も知っている。それだけに、私も「あの年まで、(心臓さえ持てば)十分にヤレル」といつも勇気づけられる。妻は、早速、見事なカリフラワ−を主材にして、わが家のカブラなどを加え、ピクルスをつくった。

 「どこいっ太郎」は網田さんが「ついでに買うときました」との品で、妻はまず自動車のキーに取り付けた。妻は免許をとって以来、しばしばキーを見失って困っている。私は、25年間繰り返してきた会話(「しまう所を決めなさい」「何度も言われなくてもわかっています」)を思い出しながら、親機は携帯しないように勧めた。私は、これから「どこいっ太郎の類似品が多々出まわりそうだ。きっと、ケイタイとの連動品が現れるに違いない」と考えている。

 「コイン入れ」も嬉しかった。拙著『人と地球にやさしい企業』が縁で4半世紀前に顧問だった企業の、中興の祖が選んだ創業50周年記念の品だ。礼の電話で、50周年記念事業の予算の多くを社員(全員で出かけるアメリカ)旅行に充てると聴かされ、2重に嬉しかった。この中興の祖には「大進化 12/08/12バックナンバー」の必要性をどこよりも早く訴えている。このアメリカ旅行の計画をもっと早く聴いていたら、大進化の一環としてもっと役立つコースを提言できたのに、と思った。