とりわけ嬉しいこと

 

 舞鶴さんの篆刻(吾唯足るを知る)に模して、「竹の入り口で用いては」と、網田さんが古竹で創ったという壁掛けが待ち受けていた。

 この壁掛けを手にするほんの3時間足らず前に、つまり帰途の新幹線の中で、私は2日前の朝の出来事を振り返っていた。それは「吾唯足るを知る」に近い心境にされた思い出であっただけに、この竹の壁掛けを贈ってもらえたことがとても嬉しかった。そこで、塾を終え、塾生を見送った後、そそくさと竹の入り口に飾り付けた。