MOHcafeの下打ち合わせで


 

 山崎さんの「麦の家」と「アイトワ」の暮らしを紹介する。麦の家では日本古来の生き方を継承しており、「できることなら」と、私が希望している生き方だ。

 アイトワでは、その「古人(いにしえびと)の知恵」と「近代科学の成果」を組み合わせることで、1つの理想を追求してきた。

 理想とは、まず、近代的な生き方(ライフラインを他人に握られているが、便利に見える)に慣れた人にも、これなら私も耐えられる、といえそうな生き方である、次に、その気になればいつからでも、あるいは追い込まれたら、誰しもが始められる(あるいは始めざるを得なくなる)生き方である。しかも、多くの人が踏み出せば、より美しい国土を次世代に引き継げるだけでなく、生まれ変われるものなら「この生き方ならもう一度」と、きっと言いたくなるに違いない生き方である。

 たまたま私は、「農」(その気になれば誰にでもできる。江戸時代は過半の人が携わっていた)をベースにしている(そいて文筆などを副にした)が、妻は今では「人形創り」をベースにしており、農の手伝いと主婦業を引き受けている。

 職人仕事、家畜の飼育、あるいは料理など、道は多様だ。

 このたびは、なぜこの生き方を私が目指せたのか、正確に言えば追い込まれたのか、その心境から紐解く予定。災い転じて福となす、であったと言えなくもない。

 それは、化石資源を当てにせずに、日々の太陽の恵みの範囲で手に入れる豊さんの追求であり、それが「未来の方から微笑みかけてくる生き方」であった、と気付かされている。

 その詳細の紹介だが、案ずるより産むがやすしであったことが分かってもらえることだろう。秘訣は、古人の知恵に、「近代科学の成果」を融合させたところにある。