春姿

 

 春だ。カラスのつがいが巣作りに励み始めた。その建材(枯れ枝や枯れたツルなど)の調達地として、わが家はよほど好都合らしい。

 元日に迎えた花連の土産で、サクラソウが咲いた。花連はクワイを植えていたが、そのイモは大きな水鉢で育てることにして、手作りの器を活かした

 数年がかりになったが、たくましい咲き方をするスイセンがあるいはサクラソウが次々と現れるようになった。アマナが願っていたように庭の3か所目で広がりクリスマスローズが自然生えししかも花を咲かせ始めた。昨年移植したシラユキゲシが根付いたことを示しており、2年もすれば群生しそうだ。

 願ってもいなかったことまで生じた。ウバユリの発芽だ。何年も前に球根を植え、3年ほど花を楽しんだが、忽然と消えた。すっかりあきらめていたのに、この度3本も発芽していた。小さな芽を、昨年あたりから、あるいはもっと前から吹いていたのかもしれない。さらに何年かを、花をつけるまでに要するかもしれない。それはともかく、これでウバユリがアイトワに庭に定着するのではないか。

 グロモジ、カエデ、あるいはアジサイなどが芽吹きはじめた。サクランボの花だけでなく、八重のコウバイとサンシユが満開。ハクモクレンもほころび始めた。枝垂れの八重のコウバイは終期を迎えた。

 エゾヤマツツジは、今年は今になって満開だが、父が死んだ23年前は、2月25日に満開だった。この木は1本いかなく、しかもズイムシに襲われやすい。だから後継ぎが欲しくて幾年にもわたって挿し木をしてきたが、ことごとく失敗した。この度、種から生まれて1本が、花をつけた。その花は間違いなく後継ぎだ。


 

手作りの器を活かした

たくましい咲き方をするスイセン

サクラソウ

アマナが願っていたように庭の3か所目で広がり

クリスマスローズが自然生え

ウバユリの発芽

八重のコウバイとサンシユが満開