日本の行く末まで心配
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こうしたサラダを40年にわたって食してきたのだ、と過去を振った。チマサンチェ、カラシナ、パセリ、キクナ、うらなりのミズナ、そしてルッコラの葉と花芽などを用いていた。畑の中をいわば駆け巡って摘み取ったもので、馳走だった。私がこのサラダの準備に気付き、手伝わされていたら、タンポポも採っていた。 心配は、この両者の相乗効果に思いを馳せることから始まった。 両者の一方は私だ。妻の留守中に私は11回にわたって野菜を収穫した。だが、そのやり方は違った。新鮮な野菜の摂取は量的に走った。加えていえば、最悪の事態(わが国の食糧危機)への備え(の検討)の上に、作物を無駄にせずに手早く活かす、に尽きる採り方だった。だが、妻は違った。畠に見出し得るさまざまな野菜の中から、これはという野菜を、適量収穫して回り、この日は8種が盛り着けられていた。 先週(3日)の展示会場で、袖を引き、声をかけた下さった人がいた。過去に一度、私はお目にかかっていた。妻の人形ファンのお一人だ。車いすで「連れて来てもらえました」が第一声であり、姻戚関係の男性の挨拶も受けた。 このときに撮ってもらった写真を、もし今は亡き母を知っている人が見たら、きっと夫婦で親孝行の写真だ、と思うことだろう。 再会したこの人の車いすを押して会場をめぐりながら、私1つの悔しい思い出を振り返っている。母の病気が癒え、車いすの載せられるようになれば、実行したいことがあった。新装なった京都駅に連れて行き、見せて回りたかった。いかなる反応を示すかを知りたかった。なつかしくこの過去を偲びながら写真に納まった。 沖縄に対する安倍政権のやり方に失望した1週間でもあった。こうしたことが戦前にはままあった。それを、まるで、ごみ処理施設問題でもあるかのように、多くの国民は必要悪と見たのか、「NIMBY]でやりすごした。明日は我が身と考えなかった。 やがてその被害者が多数を占めると、被害をまだ受けていない人を嫉妬し、足を引っ張るようになった。かくして、バンザイ、バンザイ、と国民同士で傷めあい、女子学生まで戦線にさらした。その戦後処理(学徒動員や都市爆撃被害者など)も片付いていない。 妻が帰宅の日、新聞ですばらしい記事を見た。そこに自信と誇りを感じ取り、うらやましくなっている。「加害と被害、一国では見えぬ」とのドイツの考え方だ。過日来日のメルケルさんは、こうした意識で安倍さんを眼底に収めて帰っていったに違いない。 自己にとって不都合な事実をあからさまにし、反省することを自虐的と表現する場合があるが、その多くは自信のなさが誘う卑屈である。少なくとも井の中の蛙のごときである。それを、個人がしでかすことにたいしては、おおいに同情するし、同情してほしい。暴こうとは一切思わない。むしろ忘却に助成したい。自己責任範囲だ。 しかし、国家は別だ。国家は国民の共有財産であるべきであり、未来世代への遺産ではないか。教育資産(その歴史は)でもある、と思う。国家に己の自己卑下を、立場を利用して押し付けてはいけない。裸の王様に成り下がる。いわんや、国民まで虚勢を張る仲間に引き込んではいけない。それでは、真の愛国心は育たない。 このたびの教科書検定を知って、ガッカリした。特に従軍慰安婦問題。国家が強制的に拉致させた「事実」はない、が理由の修正ではない。いまだに、国家が強制的に拉致させた「資料」はない、まだ見つかっていない、にとどまっている。 世界の多くの人が、多くの被害者の証言を聴取し、記録にとどめている。その被害者は高齢化し、次々と死んでいる。わが国の従軍兵士が小説の形などで多くの記録を残している。体験談を語った人も多い。軍人の、傷めつけた自慢話を聞いた人もいる。軍艦で慰安婦を護送した事実も明らかになっている。 国家は国家が犯した事実をあからさまにして、反省する。それが国家の自信と誇りに満ちた行いだと思う。そして、それが戦争だ、と認める勇気がいる。だからわが国は憲法9条を持っている、と叫ぶことができる。こうした積み重ねをすることによって、真の愛国心が醸造される。その逆さまの道へと安倍内閣は国民を誘っている。これは非難では決してない。同情だ。当事者になると、誰しもが、真面目になって、粛々と不真面目なことをしでかしかねないものだ。 大型のHCを訪れて道中で複雑な立体交差点を見た。やがてこれも「今だけ」「金だけ」「自分だけ」時代の産物であった、と未来世代を嘆かせることだろう。、 金曜日に、いつもいただく方からタケノコを頂戴した。だから、もうすぐ(私は根が卑しいものだから、トッテンさんにも恒例のタケノコも贈ってもらえるに違いない、と期待しており、かつて送ってもらえたトッテンさんのレポートも思い出している。強く共感したレポートだ。わが国は、イスラム圏とキリスト圏が今以上に険悪な関係になった時に割って入るべき立場だ。EU(欧州)と手を携えて、米ロをけん制するために、オルターナティブEU(東洋州)を編成すべき立場ではないか。ボケたことをする間はないはずだ。 |
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複雑な立体交差点 |
複雑な立体交差点 |
タケノコを頂戴した |
繊維質(バイヤス状)が育っている中皮 |
「加害と被害、一国では見えぬ」 |
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