不思議なこと
てっきり故障した、と思った。機械はうまく作動しなかったし、映像は曇っていた。その後、翌日の昼頃までに、数度にわたってカメラをいじくっている。というのは、その都度機械の様子が、少しずつ良き状態に移り変わっていたからだ。
ついに、「これは機械ではなく、免疫力を備えたまるで生き物のようだ」と思うに至っている。ほぼ24時間後に旧に復した。
それが家に、コンピュータへの依存率を高めている工業文明自治の行く末が、余計におぼつかなく思われてならなくなった。