やっぱり

 

やっぱり。 と思った。上手い具合に責任の所在をあいまいにしたものだ、と吹き出したくなった。知恵者が、裏で糸を引いているのだろう。

 煙が上がった時から「キット」と思っていた。やっぱり、と思った。「模倣ではない」と2度も3度も啖呵を切ったのだから、引きさがるとはなにごとか、と言いたかった。上手い具合に火を消したものだ。結局、親方日の丸方式だ。莫大な税金にしわ寄せし、責任者不問にした。

 模倣でした、と言いたくない人。言わせたくない人。そして言ってもらっては困る人。いずれもが、税金さえ無駄にすれば、と親方日の丸方式に収斂させたわけだ。

 これは、安倍首相の大ウソをついた啖呵から恥じ、また「二度あることは三度ある」の二度目の話だ。一度目は、建築家が「デザインで選んだ」と言って逃げた。その穴埋めは、もろに親方日の丸方式の採用を打ち出した。1500億円もの建設費をまず担保し、その振り分け方を相談してくれ、という方式に切り替えた。やっぱり、と思った。

 税金の無駄遣いを徹底究明する、株主代表訴訟のようで、もっと合理的なシステムを創出できないモノだろうか。このままでは、第2の敗戦になりかねない。