ときわ楽しくなった
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この日も我流の「権利」論を展開した。その最初は、午前中の温室で、雨宿り時。「君たちは」と切り出した一つの生き方の開陳だ。 アイトワに、自発的に集う若者は、「アルバイトで遅れた」といって走って来たり、「アルバイトの都合で」といって駈けて返っていったりする若者だ。「ここに来る君たちは」と、まるで祖父のような気分で切り出した。 私は勝ち負けを競うスポーツにはおよそ興味がない。だが、感心していることがある。とりわけラグビー選手にその姿を観る。それは、そうしたスポーツ選手が、私好みの勤労観に似たものを持っているように見えるからだ、躍起になって出場する「権利」を得ようとするし、得た以上はその権利を維持するためにプレイという「義務」を果たす。とりわけラグビー選手は、その「義務」の果たし方がチームプレイを尊んでいる、と見る。 まず、その心がけを「見習ってほしい」と願った。「君たちがいなくなれば、ぽっかりと穴が開いたようなことになる人になって欲しい」と願いながら、話しを進めた。 問題は、それにあたいする職場や上司に「恵まれるか」にある。それも心配しながら話しを進めた。リストラとは、働く「権利」をはく奪されること。なぜはく奪されるのか。よく考えて欲しい、との想いを抱きながら話しを進めた。 また、雨が降り出した。「早昼にするか」と、温室でそれぞれの弁当を開いた。私は、妻が用意した妻と同じ弁当だ。当週は、この手の昼が多くなる。学生のはコンビニで買い求めたモノと見た。何かに気付いてほしい、と願いながら、口をモゴモゴさせながら話を進めた。 当週は、自転車で歯医者に通った。今の歯の治療中は、食事中に口を咬みやすくするようだ。若者には、歯を大事にすることを進めたい。私には、これまでの人生で幾つかの禍根があるが、その1つに歯の手入れのまずさがある。歯が自然治癒しないことを、もっと早く自覚しておきたかった。私は、勤めた短大に歯科衛生科があったおかげで知ったが、時おそしであった。 池澤先輩は所用で遅れ、たどり着いた。2年前のリーダーだ。彼は、私もよく知る会社に勤めていた。よき職場で「働く権利を得た」と見ており、勤労の様子を生き生きと後輩に紹介した。その様子を眺めながら、短大時代を振り返っている。女子学生に、最澄だったかの言葉「一隅を照らす」を語り続けたが、思い出した。話しに花が咲いた。 |
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妻と同じ弁当 |
話しに花が咲いた |
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