投書をキッカケに

 

 その内容は、その見出しから受けた印象と真っ逆さまであった。今の世の中で、何が売国奴に当たるのか、と気にしながら整理した。それは、この国を優雅に成り立たせるために不可欠である資産を無為無策に売り渡すような行いだろう。

 もちろん私も、日米の地位が相対的に落ちた事は承知している。だからと言って、なぜアメリカに同調し、自衛隊を海外にまで派遣し、武力参戦させなければならないのか、分からない。それは人身供犠ではないか、と不安だ。それこそ売国行為ではないか。

 日本は堂々と胸を張れる考え方を表明し、実践すればよい。「人は堀。人は石垣。人は城)と考えた名君もいた。日本人のこうした資質を引き出し、実績を積み重ねる方向に導くのが今の政治にこそ求められているのではないか。世界のご意見番になればよい。

 国土防衛についていえば、専守防衛で通すべきだ。偏った他国への肩入れをしたり、いわんや仮想敵国を想定したり、仮想友好国などに武器輸出や武器供与などをしたりせず、堂々とすればよい。ビクビクせざるを得ない立場に己を追い込まなければよい。そして、日本を攻撃すれば世界が黙っていない国にすればよい。そうした時代だ。

 その1つの前提条件が9条の堅持であり、武力行使は専守防衛に限ることだ。さもない言動は、日本の最大最高の資産、人的資産をやすやすと売り渡しかねない。