辛い贈物
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加賀の丸イモだったが、商社時代の親友の「父の7回忌で郷里」に帰ったとの知らせがついていた。それによると、この長芋は、その父を99歳まで長生きさせた1つの秘訣であったらしい。 それは良かったのだが、肝心の本人は入院することになり、年内には行けなくなったとの知らせであった。とても残念だ。 この親友とは、ドイツに2度ほど一緒している。エルベ川の河畔で、しばし語り合ったことを思い出す。その日、V-2までデンと据えつけた博物館を訪れた。2人はやや上気気味になっており「息子ができたら、ここに、必ず連れてこよう」と語り合った。 その橋の欄干には、地上戦の傷跡が生々しく残っており、街の随所にドイツのファシズムがいかなる間違いを犯したのか、その足跡を大事に残し、近隣国との融和を図る努力が試みられていた。それは、自信の表れだろうし、それが同時に、国民の愛国心の源泉であろう、とみて羨ましく思ったものだ。 加賀の根上特産丸イモは、その説明書に沿って、鍋も試みよう。 |