有意義でした

 

 リクチュール塾・プロジェクト2015年度最後のセミナーを兼ねて、定例委員会が開かれ、参加した。委員会では、次年度以降のありようを語り合い、セミナーではこのプロジェクトを取りまとめる木田さんのスピーチから始まり、岩元さんの未来を明るくする事業内容の紹介へとつながった。未来を切り開こうとする人たちの心意気はすがすがしいものだが、私は自分のこんな顔を見たのは初めてだ

 40年以上も昔から夢見てきたことが、第4時代が現実化する日が「グン、と近づいた」と感じて、嬉しくなった。いつも、リクチュール塾・プロジェクトで顔を合わせる岩元さんだが、このたびの近況紹介は一層力強くて、とても嬉しくなった。それもそのはず、ハーバード大学で講演し、アショカのフェローに任ぜられた、と聞かせてもらえた。そんな人、日本人ではこれまで私は聴いたことがない。吾ごと以上に嬉しかった。

 2007年に資本金120万円で相棒2人と立ち上げた会社が、今では従業員は40人、資本金15億円近くになった。業種は循環型社会を夢見る還元事業の展開だ。私流に言わせてもらえば「インダストリアル・エコロジー」のエースだ。まさにヴェンチャービジネスだ。

 リクチュール塾生もとても力づけられたようだ。でも私には注文があった。岩元さんの事業を「ありがたき手段」と考え、「工業社会を延命できる」と考えてもらいたくない。つまり「これまで通りに、消費者として甘んじていてはいけない」と釘を刺した。「次代創出に貢献するのが皆さんの役割だ」と訴え、その役割を3つのキーワードを用いて紹介し、このプロジェクトに参加した動機と備え持つ技能を讃えた

 もちろんすべてハッピーというわけではない。残念な気分にされる部分もある。その第一は、岩元さんたち、この事業を具現化してきた人たちの真価を日本人や日本企業が、あるいは日本政府が、いち早く認め、国を挙げて循環型社会を創出しようと動き出せるのか、というと問題だ。安倍政権にいたっては、その真っ逆さまなことを標榜している。

 そういう私も、励まし合ってはきたけれど、まだその真価を知りえていないところが多々ありそうだ。それだけに、後の飲み会では、大いに語り合った

 岩元さんが勧める「インダストリアル・エコロジー」と、私が試みて来た「バイオロジカル・エコロジー」の概念をうまく機能させあい、ポスト工業社会を、つまり第4時代を日本で創出し、はやく移行したいもの、と夢を語った。これを肴に、心地よい一時をリクチュール塾生にも過ごせてもらえたのではないか、と思う。

 

木田さんのスピーチ

未来を明るくする事業内容の紹介

私は自分のこんな顔を見たのは初めてだ

プロジェクトに参加した動機と備え持つ技能を讃えた
後の飲み会では、大いに語り合った