女々しさ

 

 かつて私は「女々しい」という言葉を用いて妻にこっぴどく叱られたことがある。そのような意味で用いたのではないのだけれど、しばらくは相手にされなかった。言われてみれば当時で、すでに「女々しい」という言葉は禁句になっていた。現実に私も、そう認識しているが、ついうっかり用いてしまう。それは、あるお母さんが、私と同じような意味合いで、息子の説教に用いており、それを心の中で免罪符にしているのではないか。

 「なんですかボク、それ、女々しくない。お姉さんのように男らしくなりなさい」

 ちなみに、かつて石油資源がらみの「安宅産業事件」があった。その時は、さんざんアラブのありようが話題にされたし、時の政府も関心を傾けたが、安宅産業は消えた。

 このたびのWH問題では、なぜ事件にされず、アメリカのありようも話題にされないのか。現政権は、知らず存ぜずのポーズだが、それは何故か。東芝を消してしまえとか、ヤムナシの声が聞えないのも不思議だ。こんなことを考えること自体が女々しい考え方なのかも知れない。