地球人としての認識」の下に、「生態系への復帰」を宣言し、「不可逆的な生活システムとの決別」を誓う



「日々の太陽の恵み」の範囲内で、「工業社会とは異なる新たな豊かさや幸せ」を見出しうる生き方を「住み着いた地勢や土地柄など」にそくして創出し、「未来への希望や可能性をつなぐ模範」になる。

新たな豊かさや幸せとは、環境破壊や資源枯渇とか共同体の崩壊などを伴わず、むしろ人類が荒廃させた環境などの復元に寄与しながら得る豊かさや幸せである。



「先人の知恵と科学の成果を融合」し、「最小の消費で最大の豊かさや幸せを追求」しうる生き方を編み出す。

「共同体を復活」する。

「日々の生活の営みを芸術化」する。
生態系にのっとった生活を尊重し、地球にとって唯一のインプットであり無限の資源である太陽の恵みを多様に生かし、省エネルギーや省資源を追及しながら居住空間の生物扶養能力を高め、そこに人類の存在意義を見出す。
個人は工業時代が見失わせた自己完結能力や自己責任能力を取り戻そうとしながら寄り添い、年齢、性、得手、体力などの差異を尊重しあいながら協働し、相互扶助関係を深めながら喜びや安らぎやゆとりを増幅する。
複製品やマニュアル化されたサービスへの依存率を下げ、工業時代が消費の場にした生活空間を4次元芸術空間として位置づけ、日々の生活の営みを芸術化する。




工業文明は、有限の資源を浪費して人間の欲望を無限に膨らませながらすべての人間を消費者化する工業時代を生み出したが、早晩破綻するであろう。
急ぎ次の時代・第4時代を切り拓き、移行しなければならない。
第4時代とは、工業時代に次ぐ新しい時代である。
人類は数百万年前に地球上に出現し、狩猟採集(第1)時代を経た後に1万年前に農業革命を果たし、農耕牧畜(第2)時代に移行して古代文明を勃興させた。
古代文明は、植物が数年ないしは数千年の単位で固定する炭素化合物(木材資源)を生かして繁栄したが、乱用して崩壊した。
その後、人類は3百年前に産業革命を果たして工業(第3)時代に踏み出し、工業(近代)文明を勃興させたが、植物が億の単位の歳月をかけて固定した炭素化合物(化石資源)を乱用しながら破綻しつつある。
工業時代は人間のココロと身体を分解して自己完結能力だけでなく自己責任能力まで減じさせ、各人を競争関係に陥れながら共同体を破壊させ、さまざまな弊害を生じさせている。
人間も自然の一部だと自覚し、生態系に復帰しながら工業時代と決別し、可逆的な生き方を追及する新時代に移行しなければいけない。

(1986年4月5日策定)