アイトワの森

アイトワの森では、とても小さな森ですが、特別な事情を秘めた木や草花、あるいはメモリアルなどがたくさん据え付けられたり、生えられたり、陳列されたり、あるいは生み出されたりしています。

たとえば、一株のオドリコソウ。いつも近隣を散歩していた女性が、その一株の野草を持ち込み、「アイワの森で育ててほしい」と希望された。毎年見慣れていた花だが、ブルドーザーが「明日にでも造成工事をして」消し去りそう、との心配でした。 2002年のことでしたが、いつしか元の場所には家が建ち、舗装され、あとかたもありません。

企業や個人の誕生記念樹や上場記念樹記念樹が幾本も育っています。企業の記念樹の中には、怖れていた通りのことが生じた例もあります。今やその企業自体がなくなってしまった事例です。とても堅実に成長したがために、本体の都合で売却されてしまった。

人形展示室では時々、主に若手の芸術家や工芸家などが、個展や教室展を開かれることがあります。その出展者が、オブジェや水鉢などの作品を、アイトワの森に残せないか、と希望され、その願いに沿って来たからです。その中で、一番の大物は北村さんのオブジェです。当時は婚約者と、設置され、その後、お二人の両親に披露された。


オブジェ制作
北村信樹
1972年  京都府生まれ
1996年  京都精華大学美術学部造形学科卒
1998年  京都精華大学美術研究科終了

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アイトワの庭には、随所に水をさまざまな形で配しています。不凍の小さな泉。しみ出た山水をたたえる水槽。庭に埋め込んだ壷。小魚を飼っているガラス張りの水槽。畑の水やり用の湯舟(の廃物利用)水槽。ハスやクワイを植えた水鉢。イトトンボやミヤマカワトンボが自生しているビオトープ。カエルのプール。雨水を受ける壷。風呂の残り湯などを自然浄化して溜める水槽。雨水タンク。オオガハスを育てる大水鉢。あるいは洪水を調整する仕掛けのプールなど。

ビオトープは既に、常時は(山の様子か、雨の降り方の変化か、その両方か)枯れるようになっています。だが、その後もミヤマカワトンボは、初夏の風物詩かのごとくに、ひらひらと舞う姿をみせます。

さまざまな水溜は、大小とりまぜると20数箇所を下らず、さまざまな役割を担った水を蓄えています。その多くは野ざらしですから、野生の動物や小鳥が、水のみ場や水浴び場にしています。

これらの他に、義理の妹が創ったさまざまな焼き物が随所に配されています。義妹は姉の人形創作が刺激になったようで、陶芸に手を出しました。義妹は、実用的な作品を造ります。美と実用の融合、つまり芸術的価値と実用的価値の融合に、私はこれからの時代のあり方を見出しており、大事にしています。
彼女の家では、彼女の創った食器で家族は食事をしているようですが、まだ少し器が全般的に重い、と嘆いています。

花活け 傘立て
鉢受け 水鉢
水鉢 水鉢>
植木鉢 植木鉢


義妹には娘が3人います。その1人は母親の刺激を受けたようで、陶芸の道を選び、今や陶芸家です。
アイトワの店頭でも陳列し、販売していますが好評で、私は喜んでいます。軽くて丈夫という面で好評だから、喜んでいるのではありません。
妻、義妹、そしてその娘と、3人がそれなりの作家になった事情を喜んでいるのです。妻は5人姉妹(中の1人は兄)ですが、上の3人はおよそ創作活動には縁がありません。
だが妻を含めてこの3人が創作活動に手を染め、それぞれが個性的で一貫性のあるモノを生み出すようになったことが嬉しいのです。

それはなぜか。
誰しもが、その気にさえなれば、作家にもなれる、と私は信じています。それぞれ顔が違うように、世界の誰とも異なる一貫性を、誰しもが打ち出せます。
もちろん、詩や作曲、歌唱や演奏、料理や手芸、細工や絵画、あるいは心を癒す優しさや、くじけた心に注ぐ勇気など、湧きだすモノやコトはさまざまでしょうが、それらのどれかで卓抜した才能が、あるいは新たなモノやコトが花開く可能性が、誰にでもある、と私は信じています。

アイトワの森では、誰しもが持って生まれているこうした潜在能力が花開き、これが私であったのだとの自覚が、1人でも多くの人の心に湧きあがってほしい。

もう1つ、アイトワの森で身に着けあってきたことがあります。それは”生きる力”。その一例は、佛教大生と取り組んだ3年がかりの工事、囲炉裏場の改修です。
キッカケは、2011年3月11日の東日本大震災でした。

私は東京の八重洲口(大丸百貨店11Fのレストラン)で体験しました。その後、福島の被災地を見学し、思い立ったプロジェクトがあります。
アイトワの庭のほぼ中央に、落葉樹の木立に囲まれた多目的スペースがあって、その改修工事でした。そこには、囲炉裏や無煙炭化器があって、側には水屋や野小屋があります。

冬は、木立の葉がすべて落ちて日光を通し、暖かい。夏は木陰になって涼しい。
農作業時に、仕事場として多用に活かせますし、焚火もできます。時にはBBQ会場にも生かし、パーティを開いてきました。


地ならしと瓦割

地ならしと瓦割

地ならしと瓦割

地ならしと瓦割

地ならしと瓦割

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

水準チェックと水対策

階段や縁取り

階段や縁取り

階段や縁取り

最終仕上げ

最終仕上げ

最終仕上げ

最終仕上げ

最終仕上げ

最終仕上げ