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ハッピーも幸せ 05/06/12

 宮津から6時過ぎに帰った私は、その足で妻に小倉池に連れて行かれました。「弁慶は門出したのではなく、里帰りをしただけよ」と妻は言うのです。弁慶のことが気になったのか、昼の間に小倉池に覗きに行ったようです。お爺さんなど家族に囲まれて甲羅を干していたようだと言います。お爺さんのカメと見た理由は、甲羅の寸法が30cm近くもあったから、とのことです。

 わが家のヤマボウシと同様に、宮津でも山のあちこちで見事な白い花をつけていました。白いウツギの花やピンク色のヤマウツギの花も満開でした。初めてテイカカズラの花を手にとって見ました。クチナシの花を小さくしたような形ですが、香りも似ていました。山では笹百合も見ました。石畳の上で暮すにハッピーが幸せそうにふるまう朝夕を迎えています。

 このたびの丹後土産は「うご」と「コンニャク」の他に、「ツルアリドウシ」「ヒルムシロ」「マルバマンサク」「ミズナラ」の苗と、「テイカカズラ」の花や「くずワカメ」、そして多くの思い出や知識でした。寒天に似た「うご」は救荒食物として生かしてきたという「エゴノリ」の加工品で、瀬戸内では「おきゅうと=お救人」と呼ぶそうです。ウツギは離弁花で、ユキノシタ科。タニウツギは合弁花で、スイカズラ科だ、と知りました。くずワカメは、「蟻よけ」に使います。煮汁をとってまいておけば、蟻はその上を越えて移動しないそうです。「ヒルムシロ」はスイレンのような水草です。その葉の上でヒルが昼寝でもするのでしょうか。「ツルアリドウシ」は別名「一両」と呼ぶそうです。だとすれば、これでアイトワの庭には一両から万両まで5種類の植物が揃ったことになります。でも、百両はまだ自生するにはいたっていません。

 月曜日の朝食はひときわ幸せでした。宮津に出かける直前の土曜日の昼過ぎに、東京から届いた品々を生かした朝食だったのです。ベランダで作った見事な野菜、手造りのジャム、そしてイタリヤ人が母国から取り寄せた窯で焼いたというパンでした。わが家で余分に一泊させたのに野菜もパンもとても美味でした。手作りジャムはこれから幾度かに渡って楽しみます。

 週の初めに幸せを感じるといつも良い一週間になります。畑仕事も捗りました。楽しい交信も重なりました。ひょっこり訪ねてもらった大阪の友ともゆっくり語らえました。この友は葬儀で近県まで来たとのことでしたが、私が好物にしている酒の肴をもらったので立ち寄ってもらえたのです。小麦の製粉をどうするか相談を持ちかけていた友も訪ねてくれました。週末にはアフリカで自生していると聞くマメ、2種類のヤブツルアズキとカウピーの種を送り届けてもらいました。7月にまけばよいそうですが、野生だけにとても元気に繁茂するようです。

 小麦を収穫し、干しました。小麦は一粒の種から10本前後に株別れをし、平均すれば一本の穂に40粒前後の麦をつけていました。だから一粒から400粒ほどに増えたわけです。一番実り豊かな穂には71粒ついていました。それにしても、一粒から2000粒から3000粒にも増える米には到底及ばないわけです。これからの地球環境と食糧事情を思えば、米作の大切さが分かります。そう遠くない将来、多くの水田を宅地にしり舗装道路にしたりしたことが悔やまれそうです。

 エンドウマメの支柱を解体しました。その竹も生かして、キュウリの支柱だけでなく、芽が出たばかりのツルムラサキとゴーヤの支柱を組みました。冬越しさせたウコンの根茎を植えつけました。小麦やエンドウなどの跡を耕し、サツマイモの苗をさし、ネギの苗を植え、ゴーヤやモロヘイヤの苗を定植しました。自然生えのダイコンが立派に育っていますので、一工夫して青菜の種をまきました。この工夫とこのたびのゴーヤの支柱はいずれご覧に入れます。竹の病気の手入れを続けています。キヌガサタケが白い坊主頭を覗かせ始めています。週末は慈雨になりました。


東京の友から、ベランダ菜園で育てた野菜と手作りのジャムが届きました。イタリヤ流のパンも添えられていました。これらに、スリランカを訪ねたことがきっかけで手に入るようになったニードウッドの有機栽培紅茶とコーンスープを用いて、幸せな朝食になりました。

好天の日の午前中のハッピーです。この季節になるとよく見せる寝姿です。朝方や夜は、石畳が一番過しやすい時期のようです。石畳が焼けはじめる昼前から、その暑さがまだ辛い夕刻まで、ハッピーは木陰にある夏の館に移動します。ケンは、冬は落葉し夏は葉が繁茂するキウイ棚の下に小屋がありますから、年中過しよいようです。

ほぼ完成した研修センターです。ここで私は21世紀型の生き方を講じることになるかもしれません。戦争から観光へ、開発から環境へ、工業から農業へ、コピーからオリジナルへなど、未来世代や野生生物にも心配りができる本当に豊かな生き方、清豊の生き方を目指したいものです。宮津でのスナップにご興味のある方はクリックしてください。
わが家の庭ではヤマボウシがこれまでになく見事な花をつけました。宮津でも同様でした。植物は、木が弱ったり災害を予知したりしたときに花をたくさんつけ、種をたくさん結び、未来に備えると聞いていますが、どうなるのでしょうか。ヤマボウシはとても美味しい実をつけます。
アメリカザイフリボクの実です。たくさん実をつけたのですが、ことごとくヒヨについばまれました。この写真を撮るのがやっとで、カメラを置いて、一粒ぐらい味わいたいと思って出直したのですが、すでに遅しでした。

腐葉土場のカブトムシの幼虫です。ネギやゴーヤなどを植えつけた畝に鋤きこむために腐葉土の山を崩すと、カブトムシの幼虫が零れ落ちました。今年の落ち葉を積んだ部分に移しました。底の方はすでに分解が始まっており、より美味しい餌であるはずです。もうすぐ羽化して姿を変え、四方八方に飛び去りますが、産卵に戻って来るのは極わずかでしょう。

アフリカで自生しているマメ、2種類のヤブツルアズキとカウピーの種を農学博士の知人が送ってくれました。汁粉にするととても美味しい、とのこと。この種を3軒で分け、3箇所の農地で育てようと考えています。ちなみに、わが家ではエンドウマメもアフリカ(エジプトのツタンカーメンの墳墓)からやってきたものです。