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人間の解放 06/01/01
日曜日は朝から大勢の来客や電話でにぎわいました。その多くがダブってしまい、失礼なことをしただけでなく、ゆっくりと話ができなかったのが残念です。でも、いずれも建設的な話や楽しい話でしたから、きっと許していただけていることでしょう。
4時過ぎから、3日ぶりで畑に出て、大急ぎで雪に埋もれた野菜を収穫したり妻に手伝ってもらって寒冷紗をかけたりしました。こんなに早く冷え込むとは思っていませんでしたから、柑橘類には寒い思いをさせていたのです。雪が降る中で、妻と袋かけをしているときに、なぜか麦の家のご夫妻と歓談したときのことを2つも思い出しています。気になっていたからでしょう。
16度という冬場の室内設定温度には意味があったようです。井戸水は年間を通して14〜15度ですが、それで冬は温かく感じます。原始の時代に洞窟で棲んでいた人類は、14〜15度になじむ体にしていたのではないでしょうか。私は、夏場は井戸水で冷やしたスイカやビールを一番美味しく感じます。もう一つ。奥さんが対話を始めて4時間ほどしたころに「私は、この人を犠牲にしたのかしら」とつぶやかれたことです。その後、ご主人は対話の声にいっそう張りが増していました。ご主人は麦の家にボランティアで通っていた人の中のお一人です。実は、私も妻に対して同じ思いを抱いていたことがありましたので、この言葉にとても心を打たれました。
火曜日から落ち葉掃除で頑張っています。中庭はすでに終えていますから、人形工房の前の苔庭から手をつけ、パーキング場まで済ませました。パーキング場は楓の葉が主でしたから難儀しました。雪で葉がぬれており、かき集めにくいうえに重いのです。しかも楓の葉はよい腐葉土になりません。だから果樹の下に敷きつめました。これから巡回路、ヒノキ林、囲炉裏場、母屋の中庭、裏庭などの順に手をつけて、お正月までに片付けたいと思っています。
常寂光寺との境界沿いのクヌギの頭落しが済みました。7本のクヌギの、地上から4〜5mほどから上部を、事情があって常寂光寺さんに切り取ってもらいました。あとは私がホダ木や薪に加工します。クヌギの下に小梅も生えていますから、椿や樫を剪定して小梅の日当りもよくします。
大工仕事もはかどりました。このところ風呂焚きを引き受けていますから、薪置き台の不具合に気づいていたのです。だから仕切りを設け、焚き付けを入れる箇所だけでなく、太い薪を半分ずつ使い切れるようにしました。火曜日の夜は妻が焚きましたが「便利になった」と大喜びでした。その夜、妻が持ち出した話題を肴に、少し飲みすぎました。「宝くじに当たれば、仕事をやめたい」という人が大勢いたというのです。仕事とお金と自由について話し込んだのです。
長い対話の末に、「君は、人形創りをやめろといわれたらどうしますか」と妻に問いかけました。「お金を出せば続けさせてもらえるなら、1000万円ぐらいなら出します」それぐらいなら貯められそうだ、というのです。私は、妻が人間の解放に成功した、と思いました。欲望を満すに足るお金を手に入れたら仕事をやめたい、という人は欲望の奴隷です。だからお金の奴隷にされかねません。そうした2つの奴隷の悪循環から自分を解き放す喜び、没頭できる創造的な喜びを手に入れたときが本当の自由を手に入れたとき、と私は思っています。そこで人間の解放という題を付けようとして分かったのですが、本年1月10日の週記にも同じ題を付けていました。
花灯篭のアンケートを求められましたので、辛口の意見を述べました。火曜日の夜は、これまで年に2回ほど落ち合って一献傾けてきた神戸時代の友と会して歓談し、酒の奴隷になりながら、日本は情けない国だと嘆きましたから、余計に辛口になったのでしょう。今は木曜日の早朝、10時ごろからアイトワ塾の恒例となったしめ縄作りを始めます。
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寒冷紗をかぶせた柑橘類です。大きい方の袋には、ダイダイ、甘夏ミカン、温州ミカン2本、ユズの5本が入っています。大きな袋を作るのも大変だったと思いますが、被せるのも大変です。2人が長い竹竿を操って被せます。
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雪にやられた野菜です。ずるけてしまった野菜は使えませんが、寒さに耐えた野菜は、美味しさを増します。
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常寂光寺との境界沿いのクヌギの頭を落す前は、この2本のヒノキくをクヌギが隠くしていました。常寂光寺さんと相談の上、頭を切り取ることになり、シイタケのホダ木として生かせる時期に切ってもらうことにしたわけです。まだ切り口の仕上げができていませんが、それは来春です。
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切り取ったクヌギの頭です。節や、伐採時に傷を付けた部分は外して、シイタケのホダ木にします。ホダ木にできなかった部分はストーブや風呂焚きようの燃料にします。これも来春早々の仕事です。
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温州ミカンの苗木を植えところにも楓の落ち葉を敷きます。昨年の今頃は、たくさん実を付けた温州ミカンの木が生えていたのですが、枯らしました。そこに植え直したのです。楓の落ち葉は徐々に分解して果樹の肥料になりながら野草を生えにくくしますし、ミミズなどの発生をうながし、それを餌にする小鳥を喜ばせます。
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仕切りをつけた薪置き台です。これまでは焚き付けに用いる細い木や竹を太い薪の間に混ぜ込むようにして積んでいたのですが、取り出しにくかったり、先に積んだ底の方の薪を火力がある間に使い切らずに積み足したりしがちだったからです。これまでに幾度か、底まで使いきった日に限って幾日か雨が続くところとなり、雨の中で薪運びをさせられ、底まで使いきらずに新しい薪を積み足していたのです。
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スーパーで買えば200〜300円で買えそうなしめ縄を作るために、これまで5時間あまりの時間を割いてきました。その様子を、昨年の今頃、自活のススメ 「夢中になること」で取り上げています。画像をクリックすると大きくなります
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