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アイトワ循環図

スローライフ 07/05/27

 カンアオイとユキノシタが週の初めから咲き始め、テイカカズラが盛期に入り、アリドウシ、玉神木、アザミなどの花は末期を迎えました。エジプトエンドウの収穫が始まっており、木曜日の朝に苗代苺を初収穫しています。その日までは好天に恵まれ、庭仕事が捗り、トマトやヤムイモの支柱立てとか草抜きだけでなく、落葉かきにも精を出しました。しかし、その夜から翌金曜日の夕刻までは梅雨のような雨が続き、木や草をむくむくと育て、庭をうっそうとしました。週末は好天で明け、庭に飛び出したのですが、睡蓮が咲き始めていました。

 落ち葉かきと言えば秋を連想しますが、ちょうど今がもう1つの落葉かきのシーズンです。常緑樹は新しい葉を出すこの時期に古い葉を落とします。とりわけ樫や椿など照葉樹の葉は堅くて重く、かき集めて腐葉土小屋に運んで積み上げるのはひと仕事です。杉の落ち葉は崩さないように気をつけて拾い集め、風呂の焚きつけにします。砂のように小さくなる檜の落ち葉とべとつきやすい竹の葉はかき集めて筍の肥料にします。こうした作業のおかげで、隠れるようにして咲くカンアオイの花や小さくて目立たないアリドオシの花などに気付かされるわけです。

 楽しい人との触れ合いにも恵まれました。素晴らしいご夫婦が素晴らしい女性を伴い、日本ミツバチの蜜を手土産に訪ねてくださったかと思うと、環境対策では世界的に定評がある企業の、日本支社の環境担当幹部を良いタイミングで迎えたり、京都市内の大丸に2度も出る機会があったものですから楽しい触れ合いの好機に生かしたりしています。

 素晴らしいご夫婦は播州地方でギャラリーをお持ちです。民家を改装したそのギャラリーで、このたび妻の人形も加えた催しをされ、その人形の返却をかねた来訪でした。養蜂が趣味の公務員のご主人には、雑誌『現代農業』で私の庭造りの記事に触れていただいたことが、そしてギャラリーを切り回しておられる奥さんには妻のエッセー『人形にいのちを込めて』でアイトワの存在に気付いていただいたことがきっかけで、お知り合いになれました。お2人が伴われた若い女性は、近年「父は脱サラをしました」とのことでしたが、アイトワの庭を巡りながら、農業に嬉々として取り組み始めた父親の姿を思い起こしておられたようでした。

 妻の個展が水曜日から大丸京都店で始まったのですが、環境担当の企業幹部の来訪は、妻が人形創りを切り上げ、搬出の準備に取り掛かる前の空白時間でした。だから、朝食は小倉山の展望台まで出かけて小鳥の鳴き声を楽しみながらとれました。その後の来客には申し訳のないことになりました。せっかく立ち寄っていただきながら、妻は搬出作業に入っており、私は炎天下でカキチシャの苗をポットから取り出していましたからお茶の一杯も振る舞えなかったのです。仲人をした関東の若者が出張のついでに立ち寄ってくれましたが、妻は留守でした。

 大丸には木曜日に訪れ、大雨の金曜日は大丸まで妻を送り届けましたが、それぞれ楽しい触れ合いの機会として生かしました。展示会場を落合の場にして、昼食の時間は京都市内の友と、午後のお茶は神戸の友と過したのです。妻を送り届けた金曜日の帰途は、私淑するご住職から相談事を持ちかけられていたのをいいことにして立ち寄り、お茶を振舞っていただきました。

 アイトワ塾もありました。とても大切なテーマを担当しながら、当番の司会者が方向を見定めかねましたから苦言を呈しました。深く掘り下げようとしたのでしょうが、あれもこれもと話題を散らすばかりで、気ぜわしく行きつ戻りつしただけの討議で終わったからです。今の時代は逆に、方向を見定め、見定めた方向を検証しながら、着実かつゆったりと努力を積み重ねるべき時代だと思います。そこにスローライフが叫ばれるゆえんがありそうです。


週の始めに咲き始めたカンアオイです。アリに媒介や種まきを頼っている、と聞いたことがあります。庭の南西にある檜林に幾種かのカンアオイが生えています。昨夏、鞍馬の奥に知人の隠遁場を訪ねましたが、そこで手に入れた1本も根付いています。
自然薯やヤムイモの畝に竹の支柱を立てました。畑では他に、トマトの支柱立て、モロヘイヤ、ニガウリ、トウモロコシの種まき、カキチシャの苗植えをしました。トウモロコシは2度まきをしています。ポッポが温室の中にまで入り込み、ポットにまきつけた種を1つ残らず見事についばんでしまったからです。
円形花壇の模様替えもしました。ビオラだけ残してパンジーの鉢を引き上げ、代わりにセージ類の鉢をデビューさせ、交互に円陣を組ませました。次回の模様替えは未定なのに、その次の模様替えは決めています。中国ホウセンカの鉢を生かすプランです。
  この夏最初のナワシロイチゴ。幼児の頃は一番好きな野苺でした。誰に教わるともなく手を出し、自らのリスクで口に放り込んだときの思い出がよみがえりました。今では、すっぱいものが苦手の私にも、酸味がまったくなく、ものたりません。ハッピーの好物です。
人形展の様子。いろんなことに気付かされる展示会になりました。

この季節 (26日土曜日10:00) のテラスで楽しむ一杯の紅茶は格別です。世界で一番よい紅茶 (スリランカのニードウッドで、無農薬有機栽培で育てられた茶葉で造ったオレンジペコ)を使えるようになったうえに、水を 「ピュールオー」に替えたおかげで、さらに美味しくなったと褒められています。
週末に咲きはじめた睡蓮。これから幾つかの水鉢で育っている幾種かの睡蓮が咲き始めます。