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アイトワ循環図

文明と文化の峻別 07/06/17

 好天が続いた週の前半はいろいろなことが重なりました。紀州から置手紙を用意して訪ねて下さった人が、備長炭の風鈴をくださったかと思うと、妻の友から2種のマリーゴールドの苗をいただいたり、宇都宮の友の餃子と紋別の友のハマボウフウが同時に届いたり、義妹からナスの苗をもらったりしています。庭仕事では裏庭にも手を出し、屋内では気になっていた地震対策を片付けました。悲しい出来事もありました。湯豆腐の会のメンバーでもあった観世さんの訃報です。

 備長炭の風鈴はなんともよい音です。その音に急かされ、昨夏は出し忘れた風鈴を早々と出しています。置手紙で、熊野古道が町内を通り、この古道が唯一海岸沿いを通る千里の浜が近い町から持参いただいたことを知りました。その2日後、京都新聞が熊野古道や観世さんを偲ぶ大きな記事を取り上げましたが、なぜか急に熊野古道まで身近に感じています。

 裏庭のビオトープがセリ畑になっていました。何年か前に秋田の知人から送られたセリに始まっています。2種のマリーゴールドの苗は、ポットで育てた中国ホウセンカの苗と一緒に生かし、円形花壇用の鉢植えとして各5鉢用意しました。義妹がくれたナスの苗を生かすために、一連の畑仕事をしています。エンドウマメの蔓を始末し、その跡を耕して肥料を漉き込み、そこにネギの脇芽を植え付け、そのネギを掘り出した跡を耕して肥料を漉き込み、ナスの苗を植えたわけです。

 この時期の畑は青菜が不足がちです。農薬を使わずに露地栽培するわが家では、ニラを除けば春に苗を植えたチマサンチュの残りが唯一の青菜となる時期です。でも、ズッキーニ、キュウリ、インゲンマメ、トマトが順調に育ち、トウガラシ類、コイモ、ヤーコン、ヤムイモ、ハナマメが成長期に入り、ニガウリ、オクラ、ハナオクラ、ツルムラサキの芽が出揃うなど、畑は緑豊かになっています。もうすぐ夏野菜を堪能する季節に入ります。

 週の後半もいろいろなことがありました。アイトワ塾があった日の昼前に、拙著を受験対策用のテキストに引用したい、との依頼状が届きました。なんとその引用される部分がその日のアイトワ塾でとりあげることになっていた文明と文化を峻別する部分でした。後半は外出が重なったのですが、岐阜では予期せぬ喜びを得ています、幼稚園に講演で招かれたのですが、出かける前に妻と玄関脇で「タビラコ」を話題にとりあげていました。なんとそのタビラコを過日持参してくださった女性が、講演会場にタビラコの資料を持って駆けつけてくださっていたのです。

 玄関脇の鉢に新に芽生えた草は、タビラコだと思って喜んでいたのですが、似て非なるものでした。このたびの彼女の資料で、タビラコは今頃は枯れて姿を消し、根を土の中で眠らせている時期だと知りましたし、2年草だとも知りえたからです。でもこの土は、この女性が持参してくださったタビラコを植えていた土ですから、来年までソットしておこうと思います。ひょっとしたら来春発芽するかもしれません。もちろん他の場所に植えたタビラコも姿を消していますが、根が生き残っておれば来春発芽させるかもしれません。

 今週は他に、ルッコラの種と下仁田ネギの種を収穫したりショカツサイの種を収穫し始めたりしています。鉢植えのレモングラスを所定の場所にデビューさせましたし、枝垂れ桜の剪定に手を付けています。知人との歓談も楽しみました。先週ゼミ仲間とアイトワ訪ねてくれた知人ですが、彼の隠遁所の近くで採ったカンアオイの姿を見てもらいました。木曜日から入梅と報道されましたが、雨はその1日限りで、水不足の夏を心配しています。畑ではニンジンとパセリが花を咲かせ始めました。新聞では、ドイツがナチス統治下で強制労働を強いた被害者や遺族167万人に対し、総額約7100億円の保証金の支払いを企業と政府が折半して完了した、と報じていました。


和歌山県日高郡みなべ町から届けていただいた紀州備長炭の風鈴。みなべ町は、南部町と南部川村が合併して誕生しており、熊野古道が唯一海岸沿いを通る千里の浜は本州唯一のアカウミガメの産卵地とか。
紋別と宇都宮から同時に届いた好物。夏は8時近くまで庭仕事に没頭することがありますから、まずビ−ルと餃子などで喉を潤し小腹を満たし、寝酒に冷酒を楽しんだりしますが、この2つの贈り物はその喜びをより豊かにしました。
所定の場所にデビューしたレモングラスの鉢植え。今年は土の中に混じっていたマンダラゲやホウキグサの種が勝手に芽生え、育っています。
  セリが自生したビオトープ。わが家にはもう一箇所、地元のセリを植えた場所があります。庭ではミツバやフキなどがいたるところで自生していますが、セリや宿根ソバなどの自生場を増やす努力をしています。
収納棚の地震対策、上部だけでなく下部も固定しました。飲み薬や傷薬だけでなく、耳鼻咽喉や歯の手入れ、毒虫対策、あるいは腱鞘炎とか筋肉痛などに要する薬類をはじめ、電気や水道とか自転車や傘などの不具合の補修に要する部品や道具とか旅行に携える小物などを収納した収納棚です。

雨の日に、母が残した竹の花生けの塗装をし直しました。私は自ら竹を育て、さまざまな用途に竹を生かしてきましたが、それだけにこの花生けを作った職人の技に驚嘆させられました。だから次の人に、良い状態で引き継ぎたくなった次第です。
昨年の秋に苗を植えたチマサンチュ。カキチシャの一種ですが、下部から順に葉をかきとって用います。2週前に植えた次のチマサンチュの苗も順調に育っています。虫に食われませんし、年中収穫できる野菜ですから、わが家ではとても重宝しています。