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アイトワ循環図
幸せの秘訣 10/03/14

 楽しい週初めになりました。嬉しい来客に恵まれたのです。サクランボがなるサクラが咲き始め、クリスマスローズが満開。七部咲きのエゾヤマツツジは亡き父を偲ばせました。それよりも何よりも、この1週間は一大事件で始まっています。ハッピー事件です。

 「サル!」との妻の小さな叫び声から、1週間は明けたようなものです。朝食の最中でした。目の届くところに移動させたシイタケのホダ木を、サルが狙って来たのです。急いで追い払い、ハッピーを所期の場所に移動させました。半時間後に再びサルが襲ったのに、ハッピーは怯えたのか反応しなかったのです。「ハッピー、だめねぇ」と妻も呆れかえっていました。夕刻またサルが来て、柚子の葉をちぎって食べました。妻は同情しましたが、私は妻を叱りました

 日曜は雨模様、月曜は曇天、火曜は終日雨、と前半は天候に恵まれませんでした。庭仕事は思ったように出きませんでしたが、嬉しい来客が続いたのです。旧知の仲の親友夫妻の来訪。「妻のよきお姉さん」の1人との予期せぬ出会い。そして、心惹かれ始めた人、今は経営の一線を退き、持続型時代の到来を願う運動に組みし、一日一生を目指している人の来訪、と続いたのです。

 この間の庭仕事は温仕事に留まりましたが、その一こまで「妻のよきお姉さん」にお目にかかったのです。元人形教室の生徒さんですが、妻がお見送りしている最中に出くわしました。顔色がすこぶる良く、金太とケンも上気していました。かつてのようにチーズをもらったでしょう。

 水曜日は、良いタイミングで知友が車で訪ねてくれました。「使ってない水槽があったので」と、届けてもらえたのですが、「ついでに」とばかりに市中まで便乗させてもらいました。久方ぶりで大学時代の同窓会があったのです。1人はすでに亡き人となっており、2人は音信不通。残る23人に案内して17人が広島や横浜から参集。まるで社会の縮図を見る思いがしました。

 週の後半は天気に恵まれ、その初日に「庭友だち」の富美男さんに訪ねてもらえました。真竹の苗を進呈することにしていたのです。そのついでに、真竹の挿し木に成功した事例を見てもらいました。先週庭におろした鉢植えの「タムシバ」は、意図的に挿し木をして成功した珍しい事例と聞いています。この真竹は偶然のいたずらで、さらに珍しい事例ではないでしょうか。

 庭仕事がはかどりました。2年ぶりのシナモンの木の剪定。薪の整理と竹の「焚付け」作り。ハコベ、スズメノカタビラ、そしてハルジオンに集中した除草。夏場のポットウォールを飾るオリズルランの土替え。夏野菜の種まきも始めました。一番時間を要したのは薪の整理で、ほぼ1日を要しました。夏野菜の種は、2種のキュウリ、ナスビ、トマト、そして掻きチシャで、これは第1次の藩種です。うまく育てば義妹と苗を分けることになっています。

 ホウレンソウがはや董を立て始め、朝はソーセージと炒めたり、夕は豚とホウレンソウのすき焼き風鍋などと、ホウレンソウ料理が続きます。かくして、私の願う幸せな1週間となりました。要は実感をともなう時間を過ごしたいのです。話しているだけで幸せをうつされそうな人たちの触れあい。あるいは、薪を束ねるのに半日を割き、半年かけて乾かし、冬は2時間もかけて風呂を炊き上げ、妻に「良い湯加減」といってもらうような時間です。同じ死ぬなら、事故であれ闘病であれ、ありありと思い出せる思い出に次々とひたれるようにしておきたいのです。

 とにかく気温が激しく動きました。友人が「東京は雪だ」と知らせてくれた火曜日は、「こちらは、ちらついています」と応えました。過日週柑橘類の大剪定をし、「もう春だ」と思って寒冷紗を取り去ったのに、真冬の寒さに戻りました。「柑橘類は大丈夫か」と心配でしたが、妻は「これをしのいでこそアイトワの子よ」と言い聞かせていました。
 
シイタケの過半のホダ木を眼の届くところに移動させただけでなく、その側にいつでもハッピーをつなげるように用意してあったのです。ところがなんの役にもたちませんでした。今回は、妻の気付きがはやかったので、数本分のホダ木の被害に留まり、あとはすべて収穫し、干し椎茸にしました。

仙太郎という銘菓会社の経営を早々と息子に引き継がれた田中ご夫妻に立ち寄ってもらえました。アンコに使った小豆のカスを製紙に用い、無地の袋や包装紙にすれば値段は変わらないといって、実行に移したりする経営に私は惹かれてきました。

サクランボがなるサクラが咲き始めました。富美男さんに、この程度の木ならスッポリ覆える防鳥ネットが売られている、と教えてもらいましたので、「今年こそは収穫して」と考えています。好天になると、側を通ると密蜂の羽音に驚かされます。

エゾヤマツツジが七部咲きとなり、妻と亡き父を偲びました。父が死んだ時に、この花が見事に咲いていました。私は命日などを記憶できませんが、この花が咲くと、父の死に立会った1週間余りのことをありありと思い出します。その時も寒い夜がありました。


剪定前

剪定後
シナモンの剪定は2年ぶりです。子どもの頃にこの樹皮を「ニッキ」と呼び、オヤツとして与えられ、しがんだことを思い出しました。そこで、切り取った太めの幹を残し、乾燥させることにしました。うまく樹皮が取れたら、シナモンの粉にしてみたく思っています。


真竹の挿し木。3年ほど前に、1本の青竹を切り取り、枝を払い、3本の支柱にして用いましたが、その1本から枝葉が出たのです。寿命が来て枯れたら、どのような根を張っているのか確かめたく思っています。

妻は味噌を仕込み、私は夜なべ仕事で、竹の平笊を補修しました。味噌仕込みは少し時期が遅れたようすが、こうして手を出しっところを見ると、個展の準備の追い込みが一段落したのでしょう。