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アイトワ循環図

ないものねだりと周回路の開放 11/04/10

 火曜日にワラビとコゴミを収穫し、スナップエンドウの支柱を立てました。ワラビは初収穫、コゴミはこれが最後の収穫、スナップエンドウは来月です。好天が続いたうえに水曜日は初夏のように暖かくなり、スモモは満開、モモが三分咲きになりました。かくのごとき好天の週の前半でしたが、多くの時間を部分舗装路の仕上げに割いています。

 実は週初に、2人のアイトワ塾生と印象深い立ち話をしています。日曜日のルーチンワークを終えた塾生(12年前に始まった当週記を、1度も欠かさずにネットに載せてもらっている塾生)を見送りに出たときに、最寄りに住む塾生一家が訪ねてくれていてからです。

 3人の話題は自ずと東日本大震災におよび、私は2日前の「素粒子」を取り上げ、ないものねだりをしています。東京に原発を造るべし、自衛隊は世界の災害救援隊になるべし、との持論。加えて、東電の社長は「オレはもう歳なんだから」とでもいって福島原発の最も危険なところに踏み込んでほしかった。社長として君臨し、安全だといい続ける以上は身を張って欲しかった。自衛隊は全軍投入し、これを機に世界災害救援部隊に改変し、世界になくてはならない日本にしてほしかった。そうした部隊であれば、近年の若者は、多くが入隊を希望する、と私は見ています。さらに、政府発表が大本営発表のような印象を与えないように、きちんと過去の清算を済ませておく日本であって欲しかった。その後、学生時代の友人から平井憲夫論文なる原発告発文を知らされています。

 外出は、火曜日の通院、週末の宴会、その間に3度も背広姿での外出(講演と2度にわたる地方選挙の応援演説)と、計5回でしたが、来客はたった1人と言ってもよい1週間でした。応援演説は、小中同窓来の知友に頼まれ、小中高の後輩の良いところを強調しました。講演は、高名な手芸家が主宰される 中山手芸研究所からアイトワの生活紹介を依頼されていたものです。週末の宴会は、広沢の池のほとりにある料理屋で開かれました。

 たった一人と言ってもよい来客は、庭仕事の助っ人であり、今年の幹事をする学生でした。お陰で木曜日は、私は久しぶりに庭仕事に早朝から暗くなるまで、文字通りに明け暮れています。10時には受け入れ準備を済ませて学生を迎え、この学生が昨年植えたスモモの満開をまず観てもらいました。最後は足の踏み場もないほど木くずが溜まっていた囲炉裏場の始末でしたが、その間に4つの仕事を挟んでいます。枯れた月桂樹の切り取り、囲炉裏に溜まった灰を取り出し、庭に撒く作業、そして今年の2つの初仕事です。

 月桂樹は、葉だけでなく幹も良い香りがします。2つの初仕事とは、昨秋の落ち葉でつくった腐葉土を初使用できるようにする作業と、夏野菜用の最初の畝を、その腐葉土を使って仕立てる作業でした。この過程で、なんとも嬉しい報告がありました。腐葉土小屋で、10匹あまりのカブトムシの幼虫を見た、そして、腐葉土の中に埋め直した、というのです。どうやら昨年の人工的な養殖は、完全に間違っていたわけではなかったようです。

 ありがたいいただき物の最右翼は、一冊の本でした。なんとも爽快で豪快な一書で、日本の本質とあるべき日本の姿に触れる思いにされています。他にも、イカナゴのチリメンジャコとイカナゴの佃煮など、ありがたい旬の味にも恵まれました。

 金曜日は老骨に鞭打って、雨が降り出す前に、周回路の掃除を済ませました。そして、午後から向こう1週間にわたって、喫茶店のお客さんに庭の周回路を巡っていただけるようにしたのです。過去5日間の好天と、学生の加勢のおかげに基づく周回路開放です。


総仕上げした部分舗装路とその1部の作業の前と後。要した踏み石などの材料は先週末に買い揃えてありました。火曜日は妻に、大きな水鉢の移動や一輪車で砕石を運び上げる仕事などを手伝ってもらっています。その3日後、土曜日の朝、部分舗装路はハクモクレンの花びらで埋まっていました。総仕上げが2日遅れていたら仕事になっていなかったことでしょう。

水曜日の朝焼け(5時15分)と昼間の夏のような日本晴れの下で満開になったヒメコブシとハクモクレン。これらの花は満開と同時に花びらが散り始め、花を3日ほどしか楽しめません。

木曜日のスモモ。前日の内に、ほぼ満開になっていました。手前は、昨年学生が植えた若木。奥の木は樹齢52年。この2本が交配し、実を結ぶことを期待していますが、まだハチの姿を見かけていません。

ワラビは初収穫、コゴミはこれが最後の収穫になるでしょう。最後のシイタケのハルゴは、ほぼすべてを干しあげました。カンゾウの新芽はヌタで味わいました。週末にヨモギ摘みをしました。よもぎ餅が食べたくなったのです。妻は丹波の大納言小豆を買い求めに出かけていました。

スナップエンドウの支柱が立ち、次第に夏装束に変わり始めた菜園。この下旬は、インゲンマメやキュウリの支柱が立つ時期ですが、キュウリを育てるか否か、まだ悩んでいます。

自家菜園の贅沢。芽が出たタマネギの炒め物やラーメンは私の好物。薹が立った大根の花芽は逸品ですが、皮を分厚く剥いておろし、イカナゴのチリメンジャコをかけて味わうのも逸品、と知りました。イノシシに荒らされながらけなげに生き残った今年のブロッコリーは苗代600円近くの産物。おくればせながら植えたキャベツの1本は薹をたて、食卓を飾りました。

干からびたヤモリを2匹も見つけました。ヤモリにすれば、より快適な場所だとみて選んで冬眠したつもりでしょうが、それが安易にすぎた選択であり、罠のようなものであったのでしょう。以前に、賢い場所を選んだものだと感心し、当週記で紹介しています