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 ジビエ、シンボウ、そしてトイレ 14/02/09

 今週は泊りがけの出張予定が週末に入っており、少し急かされた気分で(風邪で遅れていた)寒肥やりを、なんとか済ませています。妻も、なんとか風邪を克服し、通常の創作休暇らしい日々に戻りました。8時間余は工房にこもり、残る8時間弱を主婦業に割く日々です。ですから、月・火と2日続きの好天を待っていたかのごとく、溜まっていた洗濯物を片づけています。

 まず日曜日。どんよりしていましたが、網田さん(前日から泊まってもらっていた)は庭の竹を切り出して「鹿威し」作りに手を付けました。私は、急ぎの原稿を終えてから庭に出て、「ニラの畝」の手入れから手を付け、カラスが初めて襲ったハクサイ(と、例年のごとくヒヨがついばんだブロッコリー)を(レースカーテンのトンネル栽培で)保護し、やおら紅梅(商社を辞めた時の記念樹で、樹齢40年ほど)の剪定に手を付けたところで日が暮れました。

 前日は、アイトワ塾生と大森に出かけています。そこは北山の標高400mほどの山懐に抱かれたところで、古民家を活かしたジビエを楽しめる施設があります。その美味を楽しんだり歓談に興じたりしたわけです。歓談ではおのずと前回週記の「辛抱とシンボウ」もテーマにしました。その場限りの辛抱ができずに、未来を危険にさらしている、との危惧の念です。夏の冷房にガンガン電気を使い、未来世代に負の遺産を溜め続けてきた原発問題はその典型でしょう。

 実は、この美味と歓談の前と後で2つの嬉しい付録が用意されていました。前の方は、引率者の舞鶴さんが、昨年から手掛けた(貸し)農地を眺めることできたことです。後の方も舞鶴さんがらみでした。舞鶴さん手編みの毛糸の帽子をもらったことです。その後、後藤さんの車で網田さんと一緒にわが家まで届けてもらいましたが、無理やり網田さんを引き留めたかたちです。

 月曜日は、今週唯一何ら約束事のない日でしたし、好天だったのに、なぜかけだるさを覚えており、午前中は掘り炬燵でくつろいでいます。庭に出たのは午後で、まず金魚や温室でのルーチンワーク。その後で、前日に引き続いて紅梅の剪定を仕上げ、その剪定クズで3種のオブジェを作り上げています。次いでオレンジプール周辺を除草。さらにクコのアーチの剪定へと移ったところで作業を「道しるべ」作りに切り替えています。おかげで、思った以上に仕事が捗ったような気分になりました。それは6時近くまで明るくなったおかげもありますが、公衆トイレまでの「道しるべ」を仕上げる作業が手間取り(風呂を焚きながらの)夜なべ仕事になったからでしょう。

 立春の火曜日は、前日までと打って変わって冷え込みました。午前中は定期通院。午後も調べごとがあり、庭に出たのは3時からで、立春と聞いて急かされる思いで手を付けた寒肥やりです。本来は大寒の頃の作業ですから、この日の冷え込みに少しは救われた気分です。柑橘類、キウイフルーツ、あるいはウコギなど樹木の他に、日曜日に手入れしたニラの畝や、井戸枠花壇(は半ば人形展示室の庇で雨が遮られている)のローズマリーなどにもたっぷりと施肥しています。

 水曜日は雪で明け、震え上がりました。しばらくぶりで水鉢などに氷が張っていました。やむなく書斎にこもったのですが、ついに夕食時まで調べごとなどに没頭してしまいました。

 出張から帰ってみると予期せぬ贈り物も届いていました。先週末に北山の大森でジビエを楽しみながら肉食のあるべき姿と人間のおぞましさも話題にしていただけに、とても嬉しかった。予期せぬ贈り物とは、知友の丁重な手紙を伴ったジビエの缶詰でした。20年来の付き合いをしている関東の人で、ジビエについて幾度か語り合ってきた人です。最後は昨年のことで、ジビエに手を出すことになった、との報告でした。最初は、大昔のことで食糧問題の一環として語ったものですが、「自美恵」との命名には脱帽です。もう一度語り合いたいナ、と思っています。


 

「鹿威し」を作ってあげよう、と言ってもらえたときに、遠距離通勤していたサラリーマン時代を振り返りました。鹿威しを雨水で作動させ、降雨警報として活かせていたら、妻は大助かりであったはず。雨の日は自転車を使えず、30分早く家を出なければなりませんでした。いつも通りに目を覚まし「雨が降っていた」では済まなかったのです。

「ニラの畝」に(丁寧に除草したうえで)腐葉土や有機肥料をたっぷりと入れました。この畝は彬さんの発想で、キウイ棚の下に設けました。真夏の直射を防ぐ日陰の効果を期待したわけです。その是非はこの夏に判明します。その成果を正当に判断したくて(赤土のままの畝でしたから)たっぷり施肥したわけです。火曜日には寒(液)肥もタップリ施しています。


舞鶴さんの畑
今は牡丹鍋の時期ですが、舞鶴さんの畑がある山間で、その美味しさを堪能しました。もう一度訪ねて、ご主人とジックリ話しがしたいナ、と思っています。次回はモミジ(鹿肉)を楽しみながら、好ましき食肉について語り合いたく思っています。縄文人はモミジ(鹿肉)に次いでイノシシの肉(牡丹)を食べています。

山間

イノシシの肉


小夜子さんに仕上げてもらってください。との伝言つき
この舞鶴さん手編みの防寒帽子は(ご自身と網田さんの分に次ぐ)3作目とのこと。毛糸が少し編み残されており「小夜子さんに仕上げてもらってください」との伝言つきでした。そこで妻は、カシミヤの(私がはきつぶした)靴下を活かし、襟足を冷やさない工夫を凝らしました。

襟足を冷やさない工夫を凝らしました

 


母屋の玄関前の大壺

 カフェテラスの大きな水槽
母屋の玄関前の大壺と、カフェテラスの大きな水槽に、新たなオブジェを作り、先週造ったカフェテラスの大水鉢のオブジェに手を加え、3種のオブジェを完成させました。カフェラスの水槽には土を入れてありませんから重石が必要でした。その重石を2度も取りに走りましたが、その様子を見て、妻は「孝之さんのことですから、前もって浮力を計算に入れていたでしょうね」と皮肉を言いに、工房から出てきていました。

カフェテラスの大水鉢

 重石


キッシュ
冬の創作休暇に入っていますが、外国人観光客に公衆トイレの位置を記す「道しるべ」が必要であったことを(今頃になって)気付かされました。夜なべして(アレコレ思案しながら)造りましたが、長年放置していたことを恥じましたし、取り付けてみて「ヤレヤレ」と胸をなでおろしています。


ジビエの缶詰

「自美恵」の説明文
今週はとりわけ嬉しい贈物が2つもあり、その1つがこのジビエの缶詰でした。アイトワの庭ではこの知友が勤めていた会社の(上場など)記念樹が数本育っています。その植樹の度にこの知友は参加していますし、講演などで訪ねて時の世話もしてもらっています。この会社は外資100%になり、知友は去っています。