「シュタイナー」01/08/07
エコロジー関連のことをあれこれ調べていると、皆、この人に突き当たり、立ち止まるんじゃないかと思う。私もそうやって3年ほど前にその存在を知り、時々関連の書籍などに当たることになった。このサイトに参加している人達も、「シュタイナーに興味がある。シュタイナーが好き」という人は多い。
今回は、まちづくりにシュタイナーを取り入れられないかということで、メールであれこれ情報収集していたら、シュタイナー教育を日本に紹介した草分けである子安美知子さんにするするとつながってしまった。子安さんは、ずっと大学で教鞭をとられていたが、この春に退官され、今は日本で最初の学校法人として認可されたシュタイナー学校の設立を目指して奔走されている。
こうして子安美知子さんと初めてお会いしたのは、奇しくも大阪の池田小学校の事件が起こった日、6月8日だった。何かを暗示しているようで、この出会いに妙な使命感を感じてしまった。
不確定要素ばかりなので、まだ多くは語れないが、それ以来、子安さんやシュタイナー建築の上松祐二さん達とのお付き合いが急速に深まり、今回、一緒に旅をして、ヨーロッパのシュタイナー関連施設を案内していただくこととなった。この10日に出発して、スエーデンのヤーナ、ドイツのシュトゥットガルトや、スイスのドルナッハ等を訪れてくる。
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したシュタイナーは、哲学者と自然科学者としての顔をもちながら、目に見える物質世界以外の世界について言及し、300冊以上の膨大な著作と講演緑を残し、芸術、建築、教育、農業、福祉、経済
システム等あらゆるジャンルに具体的な示唆を与えた。そして、それは着実に結実しつつある。世界には800校以上のシュタイナー学校が存在し、日本でも幼児教育の世界ではトップブランドと言われる。その他、有機農産物の一大ブランドがあり、大きな製薬会社が育ち、地域通貨や緑の党、エコ・ビレッジづくりの大きな源流となり……。
これら殆どが、日本では緒についたばかりである。我々がやれることは少なくないはずだ。
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