「時間はどんどん流れていく」01/10/12
先週末は、子安美知子さんの講演会に参加して、終わった後、皆で食事させていただいた。子安さんの講演会はいつもたく人が入ると聞いていたが、確かにそうだった。幼い子供をもつお母さんと思しき人が多く、「子供が4歳なんですが、学校はいつどこに出来るんでしょうか?」という質問も出されていた。
食事をしながら、その前日に読んだ小杉英了さんの「シュタイナー入門」(ちくま新書)のことを話題に出したら、子安さんは、ニヤリとされていた。
この本、とてもシャープな視点で書かれていて、久しぶりに本を読みながら興奮を覚えてしまった。特に、シュタイナーが生きた時代背景が良く描かれていて、学者肌で温厚な人間だったシュタイナーが、何故社会運動を始めたのかということが良く理解できた。
1914年、オーストリアの皇太子が暗殺されるという事件をきっかけにドイツは長い暗闇の時代に入っていく。抗し難い時代の流れの中で、シュタイナーは、一人一人に語りかけて文化の復興を目指すことが一番肝要だと考えたに違いない。世の中の構図はその時と何ら変わっておらず、さらにエスカレートして、まるで頂点に達するようにして今回の事件が起きたのだと思われた。我々がやらなければいけない事も、やっぱりその時と変わってはいないんだろうとも思う。
昨日は、ストローベイルハウス協会の馬上さんと松井さんに、千葉県の大網白里町にあるウチの会社の団地にお越しいただいた。東京から電車でわずか1時間のところなのに、昼間の団地は、静かで、のどかで、日差しもとっても穏やかだ。
販売センターのテラスでお茶を飲み、途中団地内を散歩したりしながら、ゆっくりゆっくり話した。「ここで、ワークショップ形式で、ストローベイルのカフェを作りましょう」等と一緒に、夢を膨らませていると、販売センターの所長さんまでが、「じゃあ、店の運営は私がやります。」等と加わってくる。人の話をじっくりと聴いて、対話をする充実感を味わったのは久しぶりのような気がした。気が付くと4時間近く経っていた。
3ヶ月程前に、馬上さんが作った日本で最初のストローベイルハウス(藁の家)を見学させて頂いたが、本当にお洒落で、質感がよくって、室内の空気も澄んでいた。
事務所に戻ったら、グループ現代の野沢さんが帰りがけに立ち寄ってくれた。「続・エンデの遺言」の放送の案内はがきを頂き、そのまま飲みに行った。野沢さんは、あいも変わらず、いくつもプロジェクトを抱えて、次から次へと構想を披露される。私は、すっかり感心してばかりいるのだが、酒が過ぎてしまったようで、今考えると、内容を殆ど思い出せない。大事なことをいっぱい話したような気はするのだが……….。
さて、今朝、会社に来てスケジュール帳を開いたら、青ざめてしまった。
Nさん、御免なさい。すっかり忘れていました。
女性から飲みに誘って頂くなんて、人生で滅多にあることじゃないのに……、
ああ、バカバカバカ。
日本ストローベイルハウス協会のホームページ
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