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「ヤオヨロズ」 02/02/26



 シュタイナープロジェクトの現場に到着して車を降りると、少し離れた空き地
から一羽の白鷺が、鳴きながら飛び立った。
「一羽飛び立つのは、始まりの時、二羽なら祝福の時って先住民族は言うんです
よ。それにしても鳴いて飛び立つのは初めて」。隣にいた天川彩さんは言う。
天川彩さんは、とっても不思議な人で、奈良にある天河神社に縁があってそう名乗っておられる。そして神社を舞台にしたイベントを色々手掛けていらっしゃる。
 天河神社というのは、精神世界系ではとても有名なスポットだという事くらいは知っていたが、天川さんによると、そこは、宗教、宗派を問わず、世界中から人が集まってくるらしい。宮司さんはローマ法王に招かれて謁見したりもしているのだそうだ。特に、芸術の神様が祭ってあるので、芸術家が多く集うのだそうだ。
 流行りものに飛びつく癖って全くないのだが、その神社、初めて行ってみたい気がした。
その数日後、やっぱり天川さんと、レインボーリングの安部さんと3人で話す機会があった。その時の安部さんの言葉がまた面白かった。
「日本で地域通貨をやっている処を数えたら、もう100か所を超えていたんですけど、面白いのは、方法が本当に多様なんですね。外国だと、だいたい1つの国に1つのシステムしかなくって皆コピーしているんですよ。」
何年か前に、佐藤文彦さんが「日本発世界へって価値観がそろそろ必要だ」と言うのを聞いてて、それがずっと頭に引っかかっているのだが、それを一言で言ったらやっぱり「ヤオヨロズ」なのかなあと思う。
持続可能であるには、多様であることが何よりも必要である。
「あなたと私は全然違うけど、どっちもオッケーだよね。」って言えたら、世界で一番貧しい国に、爆弾の雨を降らす事にもならないんだろうと思う。

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