倒産ってすごいこと 03/01/27
先週、相根さんが「木の城たいせつ」の山口社長と会食するというので、お願いして同席させていただいた。
とても示唆に富む話が多くて、それはそれは充実した時間をすごさせて頂いたのだが、そんな一連の会話の中で、私が一番気になったのは、山口さんがたびたび「会社を潰すってことはすごいことなんだ」と言われることだった。
そう言われるのは、ご自身が工場の火事が原因で一度会社を倒産させた経験をもっているからのことであった。著書「もったいない」の中でも触れていたと思う。
「いやあ、一度会社と倒産させると、世間は前科があるようにして接するんだよね。」
そういう状況の中で、21世紀のモデル企業だと多くの人に絶賛される今の会社を作られたという事なのだが、山口さんは、会話の中で何度も何度もそうおっしゃる。
「あの経験がなかったら『木の城』は出来なかった」。と山口さんは言いたいのだなと納得した。
私の身内にも倒産の話が起こっている程、企業を取り巻く状況は深刻で、倒産と失業の話がちまたに溢れている。正直、とても沈んだ気持ちになってしまうことが多い。
でも、「倒産ってすごいことなんだ」というある種の悟りに達すると、きっと次の世界が開けてくるのかもしれないと思った。
そう受け止めて、飛躍してくれる人が一人でも増えることを願って。
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