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アイトワ循環図

見立てと案の定 06/12/31

 アイトワ塾の17年来のX’masパーティに始まり、アイトワ塾のメンバーに4人のゲストを加えた注連縄作りで締めくくった1週間でした。その間に、年末恒例の他の行事とか「この際に」と面倒がらずに手をつけた懸案の庭仕事だけでなく、顧問先の新年早々の役員会に諮る案件の助言や、エコライフガーデンの「循環をテーマにした」これまでの原稿の編集作業にも多くの時間を割きました。他にも、とても嬉しい出来事や、案の定と思わせられることもありました。

 年末恒例の他の行事とは、落葉掃除とその落葉積みや落葉焚き、温室のガラス磨きや温室内の掃除、アパレル時代の友との6年来の飲み会、7年来の「嵯峨」誌の新年度企画の打ち合わせ、そして年賀状書きです。「この際に」と手をつけた懸案の庭仕事とは、旧玄関前のミヤコワスレの植え替えと人形展示室の壁沿いにある水槽の移動、庭の鬼門に位置する苔庭の樫の剪定とプロの助成を得て庭の東南の角にある赤松の大選定、そして赤松と樫の剪定した枝葉を1日がかりで燃して灰にすることでした。花が少ない時期ですが、アロエが今年も花をつけました。

 旧玄関前のミヤコワスレは3年も放ったらかしていましたが、すべて植え替え、腐葉土と灰を撒きました。人形展示室の南側に門扉から居宅に至る道が走っていますが、その道沿いに2つの井戸枠花壇と2つの水槽があります。それらの手入れをしました。特に土の中に半分埋めた方の水槽の手入れには半日をかけています。水が濁り、金魚やメダカの姿が見えなくなっていたからです。

 かつて、直射日光がよく当たる水槽のメダカが居なくなり、心配した事件がありましたが、その水槽です。人形展示室の屋根には銅版を張り、緑青加工を施しましたが、その雨だれが入りかねない位置であったのです。それが原因か、2匹の金魚は消え去っており、20匹ほどいたメダカは6匹に減っていました。濁った水を柄杓で一杯ずつ汲み取り、網で濾してメダカを取り出したのですが、とても手間がかかりました。メダカの背は間違いなく黒く変色していました。

 とても嬉しい出来事とは、まず永年愛用してきたブロアーが直ったことです。新品のようにはゆかないでしょうが、当分使えそうです。知人が「生かせるかぎり生かして」やりたい、と言って分解掃除をしてくれました。こうした人が増えたら、きっと子どもの今日的な問題も多くが解消するだろう、と考えました。今日のいじめは昔のいじめとは異質ですが、その好例で、子どもが鏡となって大人の悪しき社会を映し出しているようなものだ、と見ています。

 京都で佃煮屋を営む友がカナダ人の若者を案内してくれたり、宮城県で梅干屋を営む友が新規商品の求評をかねて有機野菜を送ってくれたりしましたが、これらも嬉しいことでした。カナダの若者はご両親が日本で住んでいたこともあって日本語を話せました。環境問題に関心があるようで、再来を約し、『次の生き方』を買い求めて帰って行きました。

 今年は、注連縄つくりに用いるミカンを庭で調達できない40年来初めての年になりました。やむなく「葉つきミカン」を買いましたが、案の定「橘の実」でした。わが家は、橘の木がないのでミカンで代用してきましたが、妻は正式な注連縄にもミカンがついている、と思っていたのです。それは店頭で「橘の実」を「葉つきミカン」と呼んで売っているからです。故山本七平さんの「一知半解人」を思い出しながら「情けない国になったものだ」と嘆かわしく思いました、

 案の定、と思うことがもう1つ、イラクでの米兵の犠牲者数が年末を待たずに911以上の人数に達したことです。他方イラク人の犠牲者は30万とも50万人とも言われます。その100分の1のオーダーの虐殺を根拠にしたような罪状で、ブッシュはフセインを殺させようと仕向けてきましたが、いかがなものか。より混乱を深刻にして、自らの首を絞めるに違いありません。



30日恒例の注連縄作りは約40年来のことですが、アイトワ塾のメンバーが加ってからでも10年になります。今回は前日の雪のため、パーキング場を会場にし、土が緩んだ囲炉裏場は焼き芋つくりと、焚火を囲んで喜びを歌った歌曲に耳を傾ける場(右)に生かしました。

 

温室のガラス磨き(右は以前)に半日を、後日温室の室内掃除(右は以前)に半日をかけています。温室の掃除は1日仕事です。

 

手入れをした水槽です。水をすべて捨て去り、甕を掘り出し、10cmほど壁際に寄せ、10cmほど深く埋め直しました。これで銅版の屋根に降った雨だれが入りにくくなり、水温がより安定したと思います。もちろん、吹き込む雨に備えた対策も別途考えます。側に置いてあるスイレン鉢は、来夏に土を入れ替え、甕に沈め戻します。
修繕されたブロアーです。構造に無理がある強弱切り替えスイッチも直してもらいましたが、頻繁に使わなくても済むように別途スイッチをつけ、軟らかいコードを新調して固定しました。これで使い勝手がよくなったわけです。
囲炉裏場は注連縄作りをする会場でもあるわけですから、灰取りだけでなく周辺の掃除もしました。薪風呂の燃料にする枝などはさばいて束にして保存し、不ぞろいの木切れなどは、生木、枯れた木、竹に分別して干し、干しあがれば先に使います。

 

この都城で有機栽培されたニンジンは重さ1.2s、太さは差し渡し10.5cmもありました。中もしっかりしており、美味でした。

 

小正月まで持たせる燃料を補充した風呂の焚口です。この側に、大きなダンボールに1パイ分の不ぞろいの木切れ(右)を置いています。このところ私が風呂焚きを担当していますから、火口で読書をしながら不ぞろいの木切れを主に生かしています。妻は人形作りに気分がのっているのです。