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アイトワ循環図

美しい国と抜歯 07/04/08

 天候の急変に振り回された一週間でした。この時期に生じやすい花冷えにはなれていますが、4月に入って連日のように霜に脅かされるのは困ったものです。とりわけ、15人ものお客さんを関東から迎えた2日の水曜日は大変でした。昼前は半時間毎に雨と好天と花冷えが繰り返され、12時半から始めた木蔭のテラスでの昼食と歓談の2時間あまりはひやひやし通しでした。

 この会社の人たち以外に、土曜日の昼まで来客や外出の予定がなく、たっぷりと庭仕事に精を出せそうだと期待して始まった一週間でした。しかし、この迎え入れを屋内と屋外の二面作戦で計画を練るはめになり、準備に相当の時間をとられました。おかげで木蔭のテラスだけでなく、薪割りをしてもらおうと思っていた囲炉裏場や、雨宿りで飛び込むかもしレナと思った温室まで掃除が出来ました。前日の夕刻に社長さんや担当者など4人を向かえ、長年お付き合いしてきた社長さんと旧交を温めました。その折に翌日日帰りする人たちに厚手のコートを持参するように指示してもらったのですが、正解でした。予想以上に荒れた1日になったからです。

 天候だけでなく、心も晴れたり曇ったりした一週間でした。この会社の記念樹がアイトワの庭で育っているのですが、株式を上場した14年前に植えた記念樹の成長ぶりを眺めたり、皆さんを送り出した後で九州旅行の備忘録を整理したのですが、そこで出会った人や温泉を思い出したりしたときは上機嫌になりました。しかしそれらの合間に、溜まっていた新聞の整理をしていますが、そのたびに不安を覚える記事が目に留まり、落ち込んでいます。小学校の教科書から旧石器・縄文が消えたとか、高校の教科書にあった沖縄戦での住民の集団自決の記載から軍の強制が削除されたなど、時代錯誤ではないかと不安になる記事が次々と目に飛び込んできたからです。

 旧日本軍の目が光っていたところでは集団自決がなかったのなら話は別ですが、無防備の国民までが捕虜になりにくく、自決用の手榴弾などを与えられて集団自決した例が1件でもあったのなら、軍の強制があったとすべきはないでしょうか。それは従軍慰安婦問題や南京事件でも同様です。だから、新日本は国民や捕虜など弱き者を守るべき軍人まで狂わせかねない戦争を永久に否定し、憲法に9条を設けている、といって胸を張るべきです。にもかかわらず、かつて国会議員が「秘書が、秘書が」とか「妻が」と言い逃れをして国民の顰蹙をかいましたが、旧日本軍がかかわったこうした事実について、新日本の主導的立場の人が外国からそれに似た顰蹙をかうようではとうてい美しい国など作れないのではないでしょうか。

 今週は、生まれて始めて有用な歯を抜いています。60年来付き合った永久歯ですが、抜いて驚いたことは、その跡に巨大な空間が出来たような錯覚(正確に言えば2〜3本抜かれたような気分)に陥れられています。今週はまた、生まれて始めて依頼されていた原稿の送付を督促され、あわてています。これまでは必ず納期だけは守るようにしていたのですが、大失態です。要はじわじわと老化現象に襲われているのだと考えながら、勤めた短大時代を振り返っています。歯科衛生科がありましたが、そこで知りえたころを紐解きながら、次の抜歯は相当先のことにしたいものだと考えたわけです。歯は他の身体的疾患と異なり、自然治癒が望めないにもかかわらず、これまでのわが国の歯科医療は治癒に傾注し、予防を疎かにする傾向にあったようです。

 そんなわけで、薪割りに力をいれました。松の駒切りだけでなくクヌギの駒切りも加え、割りに割ったのです。この能力ではまだ老化していないことを確かめたわけです。観光シーズンに入りましたから予定外の来客が増えています。これから湯豆腐の会に出かけますが、これまで皆勤の東京の友が1人欠けることが分かっています。盲腸が膿んでいたようですが術後は順調とか。


アイトワの庭が一番艶やかになる時期かもしれません。畑では菜の花が咲き、庭の随所で桜やスモモが咲いていますし、モミジやサラなどが新芽を吹いています。
  丁寧に見ると、イチリンソウ、シラユキゲシ、ヒトリシズカ、ワサビなどがひっそりと咲いています。
左の写真をクリックすれば現在咲いている花が見られます。
  桃が満開です。ロウバイや梅、ヒメコブシやハクモクレンに続き、桜だけでなく桃や華桃が咲いており、ハナスオウが蕾を膨らませています。
その前後に薪作りをしました。火曜日の午前中にエンジンソーを取り出して松の駒切りを半分の寸法に切り分け、木曜日にそれぞれを4つから5つに割りました。薪ストーブに放り込めるサイズであり、トロトロと燃えてくれるサイズです。

 

年輪を数えてみると45でした。生まれて初めて私が履歴書を書いた頃に芽生えていた赤松であったわけです。
都城から送ってもらった里芋です。この中のコイモを生かし、新しい植えつけ方を採用し、畑で育てようと考えています。