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大見と見本刷り 09/02/08
今週は鮮烈な思い出ができました。それは車での遭難(?)初体験です。この他にも、予期せぬ献本、待ちかねていた機関誌や近著の見本刷りの到着、ちょっと気の張る庭の見学など、と続きましたが、この遭難一歩手前が最も鮮烈で、楽しい思い出になること間違いなしです。
雨勝ちの日々が続いていましたが、今週は快晴の日に恵まれました。最初の好天は月曜日で、マキノキの切り取った枝をいつでも燃やせるように、手斧でさばきました。コイモの畝のあとを耕し、小松菜、ルッコラ、そしてワサビナの種をまき、ビニールトンネルでの栽培にはいりました。短い畝に3種の種をまいた理由は、この時期にどの野菜が芽を出し、栽培できるのかを知るためです。この他に、薪の移動と、座敷の東前に自然生えしたエゴノキの手入れをしました。薪は、保管場所から風呂焚き場に7束も運びました。太い薪3束、細い薪2束、割り竹2束です。
金曜日も快晴になりました。大気がぬるんだ午後、エンジンソーを取り出し、妻に手伝ってもらってマキノキの手入れを終え、枝を燃やし始めました。幹の下部3分の1ほどを残し、上部を切り取ったのです。残した幹から春に芽を吹けば、枝を張らせて電線や電話線の目隠しに生かします。枯れたら根元から切り取り、薪にします。目隠しが必要だと当初から気付いておれば枝の切り取りようがあったのですが、枝を切り取るまで、電線や電話線の張り方がこんなに見苦しいとは気付かなかったのです。関電は、美観など考えず、目視で盗電を発見しやすくするために電線を目立つように社員に張らせちるのでしょう。配下の人に、こうした美意識を無視する役割を担わせる企業や経営者を気の毒に思います。いわば人生を惨めにしあう指揮でしょう。
この間の水曜日に、知友と郊外に出かける約束をしていたのですが、その日も快晴になったのです。目的地は大見でした。過日一献傾けたときに、何かの拍子で話題に出しました。この目で確かめたいと思わせたようで、京都駅から車で出かけることになったのです。1時間ほどで集落の奥まで着きました。素晴らしい雪景色で知友は私以上に感動です。そこから神社まで雪道をたどりますと、清らかな水は変わらずに流れていたのに神社はすっかり荒れていました。いざ帰路に、と車をわずかな坂にバックさせると、雪でスリップし、上らなくなったのです。さあ困った。携帯は圏外で通じません。電話を借りようと集落に戻りましたが、無人だと分かりました。それから1時間余は悪戦苦闘です。やむなく、日のある間に電話があるところまで引き返そうと歩きだしたのですが、ドラマチックな出会いがあり、京都駅に6時前に戻れました。
この1週間は、友からの献本で明けました。老化と寿命の関係を語れば右に出る人はいないと思っている友が、新著をものにしたのです。「朝日21関西スクエア」の機関誌や「いきいき」の近刊も届きました。この機関誌は、投稿が急遽表紙に採用されることになったものです。そのために2500字の元の原稿を1800字あまりに1日で縮めなければならない事態も伴っています。「いきいき」には着物に関する私の意見ももりこませてもらっています。
それよりも何よりも、近著の見本刷りが届きました。半世紀かけて私の独創で創出した自然循環型の生活を、3年がかりで一書にしたものです。編集者とカメラマンには幾度か泊りがけで訪ねてもらい、装丁デザイナーにも2度も足を運んでもらって実態を目で確かめ、その上で仕上げてもらいました。いわば共作です。その間に、日本は情も儀もないリストラ天国に変貌しました。実はそれを予見し、何とか一人でも多くの人に、そうした時代をむしろ幸せにいきてほしいと願い、誕生させた一書です。その一書が、期待以上に出来上がってきたにもかかわらず、今週は、大見での遭難一歩手前が、もっとも印象的で、楽しい思い出になりそうです。
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『寿命論』。もう何年も前に1度アイトワ塾の合宿に招き、その理論を開陳してもらいました。理学博士の論文発表のような内容でしたが、今も塾生の中にはこのときの話を思い出し、話題に花をそえることがあります。ゾウリムシの研究では世界的な権威者だと思います。 |
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「朝日21関西スクエア」。2500字の原稿を、近著に力を入れたわけをどこまであらわせたか不安が残りますが、それは急遽大幅に文字数を減らす作業のせいにさせてください。要は、工業文明の罠に気づいてほしい、そして罠が誰の目にもあらわになったときに、あわてふためく羽目にならずに済ませてほしい、との願いを盛り込んだつもりです。 |
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『いきいき』の近刊。妻とキモノのかかわりを紹介してもらいました。そのついでに、私の衣服論も取り上げてもらったわけです。妻は亡き母から、キモノを引き継ぐことを依頼され、それが大きなきっかけになり、その後キモノを愛用するようになりました。 |
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近著『京都嵐山エコトピアだより』の見本刷り。私のサラリーマン時代は終身雇用天国でした。ですから、たとえばリストラなど、給与が切れたらたちまちにして途方にくれるような消費生活を、豊かで充実した生き方だと誤解している人が大勢いました。給与というたった1本の命綱にすがるような人生は危険だし、もったいない。もっと確かで楽しい生き方に踏み出す人が増えてほしい。この願いをこめた1書です。 |
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いただきもののパン。一組の見学者が手土産の1つに添えくださったものです。豆乳のパン、オカラのパン、ライ麦のパンなど、初めて知るパンでした。これからしばらくの間は、朝食はもとより昼食にもパン食が増えそうです。 |
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エゴノキの上部を落としてみて、その大きさに驚きました。好天につられ手をつけましたが、よくぞ手入れをしたものだと思いました。足場の悪いところですから、もう1年放置していたら、私の手には負えなくなっていたことでしょう。エゴノキは有毒と聞きますが、夏場の強い朝日を遮る位置に生えましたし、白い鈴のようなとても可愛いい花をつけますから、切り取らず、この程度の大きさに抑えて残すことにしました。 |
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菜花が本格的に咲き始めました。この程度にほころびた新鮮な菜花のおひたしは、ちょっとほろ苦くて絶品です。これから3月の末までがシーズンです。 |
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