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アイトワ循環図
冬休み明けに備えて 10/02/14

 見事な雪景色で明け、変化に飛んだ天候の一週間でした。まず1泊2日で丹後の地球デザインスクールに出かけ、楽しい時を過ごしたあと、翌日から庭掃除の仕上げと植樹にとりかかりました。アイトワの冬休みは2月20日で終わりますから、それまでに庭をこざっぱりしておきたいし、冬の間に植えておきたい木の植栽をかたっぱしから片付けておきたかったからです。

 丹後へは、わが家を午後3時に出て、翌朝の会議に望むために訪ねました。家から一歩外に出ると、すっかり雪は解けており、車はスイスイと走り、2時間半で到着です。そこはまだ見事な雪景色でした。夕食を仲間と一緒にできたのも嬉しかったし、翌日の会議の後の散策も楽しかった。

 翌「火曜日は雨」とあきらめていたのに陽気な気候となり、終日庭に出ました。午前と午後に来客がありましたが、お茶の時間に合わせてもらい、その分時間を節約し、まめまめしく働きました。グミの木のある一角では、グミ、ブッドレア、そしてユスラウメを大胆に切り詰めて日当たりをよくし、中国ナツメの苗木を植えました。果樹コーナーでは、茶の木の剪定、中庭では、サツキを3本切り取り、温室では鉢植えのマリリスとロッコウサクラソウノの土替えなど。

 その後の2日間は雨で、再び冷え込みました。友人を迎えたほかはもっぱら書斎にこもりました。同志社大学から新たなお誘いがありましたので、それに応える準備と、溜まっていた資料の分類や整理です。多くの書類や資料がゴミになりましたが、楽しいアルバムも出てきました。

 金曜日もうっとうしい天候でしたが終日庭に出ました。温室ではベトナムツバキを化粧鉢に植え替え、果樹園では1本のブルーベリーを植えつけ、既存のブルーベリーを剪定しました。その後は、うどん粉病がでた樫の木などに石膏硫黄合剤を噴霧器でまき、先週作った薪を一輪車で薪置き場に運び、その足で乾いた薪を風呂焚き場に運ぶなど、まめまめしく働きました。

 仏大生に来てもらう日程が決まりましたので、スモモの木を植える作業は残すことにしました。円卓状のカナメを掘り出してその跡に植えますが、そこは楓や次郎柿が日陰を作りますので大幅な剪定を要します。この一連の作業は、庭のスモモの木を2本にして、結実率を飛躍的に高めるためです。これからの庭のありお方について、学生に経験的に学んでもらいたく思っています。

 とりわけ花をたくさんつける多様な樹種を大切にしています。花を愛でるだけでなく、蜂の蜜源としても期待しているわけです。昨今、アメリカだけでなく、日本でも蜜蜂が激減しているようですが、その原因は、たとえばイチゴのハウス栽培のように、単一の花粉や蜜の世界に蜜蜂を閉じ込めかねない不自然きわまりないことをしてきたからではないでしょうか。

 土曜日は終日快晴でした。まず庭友だちを1人招き、ニホンサクラソウの宿根の植え替えを見学してもらったうえで宿根をお分けしました。手土産に実生のロウバイの苗木と台所で用いるヘチマをもらいましたから、お返しにナツメの苗木とヤーコンのイモと無性芽をもって帰ってもらいました。午後は1人で富有柿、紅梅、そして2本のツバキの剪定を済ませるなど大奮闘です。仕事を終えた後で、切り取って積み上げた剪定クズを見て呆然とさせられました。

 この1週間は、夜は書斎から出てきた楽しいアルバムを見て妻と眺めたり、年賀状の当選番号を探したり、柚子の皮を乾かしたりしています。アルバムは長野と徳島の友だちが、訪ねた記念に作ってくれて、贈ってくれたものでした。毎年、年賀状ベストテンを選びますが、40年来ベスト10に選び続けてきた人がいます。柚子は、残してあった実をサルが取りに来ましたが、風除室のガラス屋根の上を歩いているのを見か毛、危険性を感じたからです。皮を温風暖房機の前で干し始めると部屋いっぱいにその香がたなびき始め、それだけで幸せな気分になっています。
 
雪見障子を通して庭を眺めてみました。そして、いつになったらこの部屋で、火鉢にでも当たりながらゆっくりと、時を過ごす気になるのだろうかと考えました。この部屋に付随する三角部屋には、亡き父が景徳鎮で買ったという大きな火鉢と、亡き母が残した切り炭があります。しかし、体が動く限り庭仕事に惹かれ、これらを生かさず仕舞いになってほしい、とも思いました。

ハッピーが寒そうです。妻は時々、屋内に入れてやりたそうな顔をしますが、わたしは許しません。わたしはこれまで、コタツにもぐりこむよりも、寒さの辛さなど気にせずに外に出て、ツララや雪を楽しめるほうが幸せでした。愛犬にもおかしなクセを付けさせず、庭に来る野生動物に吠えかかったり出来るようにしてやりたいのです。とはいえ、耳が少し遠くなったケンの小屋に、妻が羊毛の座布団を入れたり、夜は家屋の側に移動させたりするのを容認しています。

海と星がみえる丘公園に入ると、雪が残っていました。宿泊施設がある一帯はまだ雪に埋もれていました。きっとその入口周辺や、宿泊施設がある一帯と裏山の関係が、わが家と似ており、雪が解けにくいのであろうと、思いました。もしそうだとすると、設計ミス? と思いました。広大な敷地ですから、きつい坂の導入路や、せめて宿泊施設は、雪が消えやすい位置を選んでおくべきではなかったでしょうか。


ベトナムのツバキ

ベトナムのツバキ
ベトナムのツバキ。燃料や果物が取れる「生きる礎」とする樹種も大切ですが、花を競って「生きる潤」を与えてくれる樹種もありがたいものです。今週は、紅枝垂れ梅の木を剪定しましたが、その剪定クズの一部をテラスに持ち込み、来客に生きる潤のお裾分けをすることにしました。

紅枝垂れ梅の定クズ

紅枝垂れ梅の定クズ


ブルーベリーの苗木を植えるところでは、ドウダンツツジを大胆に切り詰めました。その南側にはタラの木がありますが、日陰の作り具合を見た上で、この春にタラノメを収穫した後で、その命運を定めようとしています。タラ木はとても大切な蜜蜂の蜜源樹です。

この薪を運び出して囲炉裏場を片付けましたが、一輪車階段を運び上げる作業は年毎にきつく感じるようになりつつあります。運び上げて、囲炉裏場をすっきりさせて、一息入れたのはつかのま、週末にはまた宿題を溜め込んでいます。


ツバキの枝葉

グミ .ドウダンツツジ.柿.ブルーベリーの剪定クズ
グミ、ドウダンツツジ、柿、そしてブルーベリーの剪定クズで1つの山が、過日の樫の枝葉とこのたびの2本のツバキの枝葉でもう1つの山が出来ました。この2つの山は、風呂にくべえる部分を切り取った後は、いずれ焚き火で灰になり、庭木などの肥料になります。