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勿体ないと始末 11/08/21

 日照りが続き、泉の水位が30cmも下がり土はカラカラ、の状態で新たな1週間が明けました。アポイントが2つしかない静かな盆休みのはずが、「自然にはかなわない」と言いたくなることが多々生じました。でも、ハイライトは京都新聞に載った妻のコラム「始末」です。「始末」は、夫婦喧嘩最多の原因であり、永遠のテーマになりそうです。

 その後、泉の水位は下がり続け、週間予報には雨マークがなく、これでは冬野菜用の畝に鋤き込んだ有機肥料が土となじまないと心配になり、薄肥撒きが日課になりました。タンクからバケツで汲み出し、タップリ撒く大仕事です。もちろん、台所や風呂など水まわりにバケツを配し、米のとぎ汁や風呂の残り湯を溜め、庭に撒き始めています。乾いた表土は水をはじきますから表土を湿らせ、降った雨を直ちに吸い込ませるための作業です。

 月曜日はツクツクボーシの鳴き声で目覚め、時計を見ると7時前、2時間も寝過ごしたわけです。しまったと思いながら、前日の妻の記事の隣にあった「蜩(ヒグラシ)鳴く」を思い出し、「今日から夏パターンを返上するか」と考えています。ツクツクボーシが鳴けば「もう秋だ」と本当に思って良いことを今頃になって確認したのです。

 にもかかわらず、週末まで連日朝飯前の一仕事に当たっています。9月上旬までに冬野菜の畝を準備し終えたいとの気持ちがそうさせたのでしょう。その過程で、16日と18日に鳴き声を出す蛾の幼虫を捕まえました。その間の水曜日に、昼間はサルを痛い目にあわせ、夜半は大イノシシを慌てさせています。そのバチが当たったのでしょうか、18日の夕刻、温室に棲まわせているアシナガバチに襲われ、5箇所も刺されました。

 寝過ごしたわけは3時に妻に起こされたせいです。「金太がズーッと吠えています」とゆすり起こされ、庭を見て回りましたが何事もなし。その翌夜、大イノシシを大慌てさせたのです。金太がまた吠え、妻に促され、2人は作戦を展開しました。私は庭の南西の角に向かい、妻は庭の中央部にそっと忍び寄り、イノシシを驚かせる役です。案の定、大イノシシが山に近い南西の角に向かってドドッと走り、柵に突撃。突破できないと知って反転し、垣根沿いに東南の角を経て庭を半周し、逃げ去りました。私は握りしめていたバットを使わずじまいです。妻は金太にすり寄り、もみくちゃに褒めました。

 イノシシの出入口が分かったのですが、その穴を塞ぐか冬野菜の畝の準備を優先するかで思案し、畝作りを優先。ほぼ期待通りにことが運びました。週間予報が水曜日の夜になって変わり、木曜の午後から金曜にかけて雨、となりました。現実に雨らしい雨が降ったのは金曜日の未明ですが、ニンニク、ワケギ、そしてネギを植えつけ終えていたのです。

 その間に、畝の底から出てきた赤土を見て母の苦労を偲んだり、来年もキュウリとトマトを育てられそうだと考えたり、「もったいない」を地で行くような作業に携わったりしました。竹箒の折れた柄の補修や干し上げたネギ苗から好物のネギの芽を取り出す作業です。

 2件のアポイントは、水曜日の午後の出会いの場づくりと、土曜日午後の市中での寄り合いに参加です。前者は、将来を嘱望している人と陳さんの引き合わせでした。その準備のために最近の日台関係を2〜3調べています。後者は道具学会の理事長を東京から迎え、囲む会でした。この人は私の海外旅行観を大きく変えた人です。それまで100回を超える海外出張をしていた私は、いわば客間に通されて相手を理解したように思っていただけで、「始末」でいえば「始」だけで「末」を欠いていた、と気付かされています。


先週、久方ぶりに妻がハンミョウを見つけました。この度、私は2度にわたってメンガスズメまたはクロメンガスズメ(蛾)の幼虫を見つけています。一昨年夏、この幼虫を初めて庭で2匹見つけ、当週記2009,10,11で紹介しました。今回は2度目です。その間に、この成虫を捕まえており、セミに似た姿だけでなく、セミのように鳴くことを知り、当週記2010,6,27で紹介しました。近年まで九州の温かい所にしかいなかったといわれる蛾です。


活かし場所に捨てています
スコップを力んで操っていたときに、30cmほど底の深いところの土まで掘り返し、母の苦労を偲びました。私が腐葉土を鋤き込んで黒土にするまでは、赤土の畑でした。母は赤土の石ころだらけの畑で農業をして、一家を支えたわけです。石ころは、30年近く前から見つけると拾い集め、幾通りかの活かし場所に捨てています。

温室のアシナガバチの巣がここまで大きくなりました。この側にある水槽の水替えをしていて5箇所も刺されました。一瞬、退治してやろうとの誘惑にかられましたが、相手を深く理解して被害をなくし、生物多様性を維持するのが人の道、と反省です。アシナガバチは虫取りをしてくれる益虫です。濃紺の長袖ニットシャツを着ていました。


 

地蔵盆用の野菜の盛り籠
金曜日に収穫したトマト。過日、花粉の媒介をするチョウが出入りできるように防鳥ネットをめくっておいたところ、サルに侵入されました。そこで、密閉したのですが、心配は無用でした。媒介がうまく進んでいたのです。ミツバチが網の目から自由に出入りしていたのです。ならば「来年も作れるわけだ」となりました。また、この夏も無事に妻は地蔵盆用の野菜の盛り籠を、わが家の庭の作物で造りました。来年もトマトで彩りをよくできそうです。

サルに痛い目にあわせました。200円足らずを投資し、ビニールテープと押しピンを買い求め、枝を握ったり踏んだりすれば痛い目に合うようにしたのです。もちろん、この程度ではサルは防げませんが、ニンマリさせてもらえました。

今週の美味は、モモのケーキでした。播磨の知人はケーキ屋さんで、いつもとりわけ美味しいケーキを賞味させてもらっています。このたびは、この時期にしか、しかも日に60ほどしかつくれないモモをまるごと生かした品で、賞味期限1日限りのケーキでした。まさにシ・ア・ワ・セ。

今年の夏は異常であったのでしょう。オオガハスは今年は正常な時期7月下旬に2つの蕾をたてながら、後の1つを立ち枯れさせてしまい心配していました。なんと今頃になって3つも蕾をたて、急ぎ足のごとくに次々と花咲かせようとしています。もちろん、このようなことは初現象です。また、ネムも季節外れの花を再び咲かせています。