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冬野菜とマクロビアン 11/08/27

 今週は、よい雨で開けました。うっとうしく感じがちな雨なのに、これほどありがたく思った雨は久しぶりです。それは、先週末までにさまざまな冬野菜の種、球根、あるいは苗を、カラカラに乾いた畑に「一雨欲しいナ」と願いながら、暦通りに植えたりまいたりしてあったからです。また、その一雨が、先月24日のように、無数のバケツを一気にひっくり返したような雷雨になることを恐れていたからでしょう。

 翌月曜日は、上がって欲しかったのに雨がちの1日でした。冬野菜を追加するうえではありがたいことで、雨間を生かしましたが、もう一つの気にしていた仕事には手が出せませんでした。翌火曜日は快晴で、午後には草や木の葉はすっかり乾きましたが、大切な外出予定あり、手が出せず、水曜日まで持ち越しました。

 気にしていた仕事とは、生垣にほどこすイノシシ対策です。既設のイノシシ避けネットを鉄条網で補強する作業ですが、生垣とネットを縫うように鉄条網を張る作業は手間取り、しかも大事な来客予定ありましたから、夕刻までにやっと北面だけで張れました。残る東面の北より3分の1は翌週回しです。それは、週の後半は、木金は1泊2日の出張予定、週末はアイトワ塾恒例のバーベキュパーティと、詰まっていたからです。

 コジュケイのけたたましい鳴き声に急かされながら、なんとか今年も例年なみに冬野菜の準備ができそうです。これまでに、ブロッコリーは4本にすぎませんが苗を植え付け、青首ダイコン、紅芯ダイコン、金町コカブ、コマツナ、ホウレンソウ、ハナナ、そしてハクサイの種をまき、初挑戦のエシャロットと冬に収穫するホーム玉ねぎの球根を植え付け、ミズナとミブナは苗床を用意して種をまきました。それ以前に済ませていた分、パセリ、セロリ、ニンニク、ワケギ、ネギ、そしてショウガを加えますと、18種です。

 次週は、ニンジンとゴボウは直播きし、チマサンチュは平鉢に種をまく予定です。並行して、苗床や平鉢で育てるミズナ、ミブナ、そしてチマサンチュの苗を本植えする畝を、順次終わる夏野菜の跡を仕立て直して用意しなければなりません。やがてカイワレ大根だけでなくさまざまなつまみ菜が食卓にのぼり始めることでしょう。

 このように、当週は先週末の集会の余韻を楽しむことから始まり、週末は、いわき市の山奥で橋本一家の生活空間であった施設を訪れた余韻を楽しみながら、バーベキュパーティを開いたことになります。先週末の集会とは、道具学会の山口理事長入洛の機会を生かし、関西の会員が集ったことです。職人技と望ましき経年変化の大切さや、道の駅などが話題になりました。とりわけ、皆さんが、世の中はすでにポスト消費社会との認識のうえでの発言しておられたので、「わが意を得たり」との気分にさせてもらえました。

 金曜日は、いわき市の山奥まで踏み込み、ある手造り施設の見学でした。福島原発の人災で、一家5人のマクロビアンが見捨てた生活空間でしたが、息を飲むような感動の連続でした。この自給自足生活空間を見捨てざるを得なかった5人の心境に想いを馳せたり、その親子5人が2500kmも車で移動した時点でわが家に立ち寄り、アイトワの生活空間に共感してくださったりしたことを感謝したわけです。スケールでは彼我に大きな差がありますが、創出の想いが共鳴し合ったようです。この親子は、今は京都を拠点にして活動を始め、親宙八さんとちあきさんは全国各地に会場を得て、マクロビアン活動の啓蒙に夫婦で携わり、3人の子は、レストランTOSCAの経営に携わっているわけです。


準備中の冬野菜と、収穫中の夏野菜22種が混在した端境期の畑。レースカーテン地でおおったり被せたりしているのは、種が発芽するまで、あるいは苗がしっかり根付くまで、直射日光にさらさずに済ませるためです。当週水曜日の姿。


ブロッコリー コウシンダイコンとカブラの若芽

ネギ
苗を植え付けたり種をまいたりしておいた畝の土曜日の朝の姿。ブロッコリーの苗、コウシンダイコンとカブラの若芽が、長い1畝に見られます。ネギは2日間の出張の間に、10cmほど伸びていました。その向こうのレースのカーテン地の下にあるホウレンソウの種はまだ芽が出ていません。ミズナとミブナの苗床。ハナナも出揃っていました。ここに、どなたかに苗をもらって準備するキャベツなどの野菜が加わります。

ミズナとミブナの苗床

ハナナ

センニンソウが満開です。とても精力的な野草ですから手を焼いています。毎年この時期に根元から切り取っていますが、いっこうに消えさらず、むしろ次第に宿根をはびこらせています。もちろん、どうしても邪魔なところではびこり始めたときは、年に何度かにわたって伸び始めたツルを刈り取り、勢を制御します。

アイトワ自慢の堆肥の山は、レースカーテン地で取り囲んでおいたのに、イノシシに連夜のように襲われ、台無しにされました。レースカーテン地で取り囲んで怖がらせることができたのは1ヶ月間ほど。堆肥にわいたミミズなどの魅力には勝てず、怖いもの知らずになったのでしょう。本来は痛い目に合わせないといけないところです。

いわき市の山奥に訪ねた施設のありし頃の四季。この施設で、チェルノブイリ原発事故の犠牲者、ベラルーシの子どもたちがホームステイしていますが、その第1陣の写真もありました。このベラルーシの子どもたちの姿を目の当たりにしながら、この施設で生まれ育った同じ年頃の子どもたちは育っています。


スモモの周り

山椒の苗木も掘り返され

観葉植物が発根していました
帰宅してみると妻から「イノシシが入りました」との報告。張って出た鉄条網には異常なし。進入路は他にもあるのでしょう。なんと! 居間の前のスモモの周りまで荒らされ、山椒の苗木も掘り返されていました。この2日の留守の間に、さし芽をしようと考えて準備しておいた観葉植物が発根していました。

アイトワ塾のバーベキュパーティはテラスで行いました。囲炉裏場は工事中ですから使えません。そこでは焚き火もできませんから、刈り取った草や切り取った木クズなどが庭のあちらこちらに積み上げられています。