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 どちらともいえない 15/02/15

 ボツボツ庭に出ようか、と思ったのは火曜日の朝、布団の中です。カーテンを引くと、雪でした。この冬一番の寒い日、と思われるほど冷え込んでいました。そのうえに、妻が「どうしたの」と質問です。「気付かれたか」とドキッとしながら少し不安を感じています。ときどき深呼吸をしたくなっていたのです。「新鮮な空気が吸いたくて」と応えながら、7年ほど前の救急入院
081123 Be gentle バックナンバー)した時のことを、ありありと思い出しました。

 今週は、どうしても移植しておきたい木がありました。ところが、来客予定などを毎日のように入れていましたし、曇天が続きました。それおいいことに、屋内に閉じこもっていたのです。やっと庭に出る気になった火曜日は、雪で明けたわけです。でも、最初の来客の途中から陽が射し始め、2件目の来客を見送った3時には雪はほぼ溶けていました。そこで、「ウォーミングアップでも」と、まず過日補修した椅子を居間の前のテラスに運び出し、塗装仕事に手を付けました。それがよかった。温室まで(両手にジョウロをぶら下げて)水を運んでおり、そのついでに、土の整理をする気になっています。

 結局この1週間は、木曜日まで庭仕事をたいしてしていませんが、他に印象深いことが多々ありました。まず日曜日の朝一番。橋本宙八夫妻を迎え(末っ子の卓道君が海外協力隊員として活動を始めている)ヨルダンに心を馳せています。次いで、とても嬉しい知らせが関東の親友から届き、妻と大喜び。「娘の手術が成功。退院してクッキーを焼いた」とのこと。来客のうち、4件が相談事でしたが、いずれもが未来への心構えや備えがテーマでした。木曜日は終日外出に割きましたが、大阪でしたから、午後は網田さんにある個展会場までつれて行ってもらい、夕刻まで付き合ってもらいました。これらの他にも、2冊の本、4つの嗜好品など、とても印象深いおくりものにも恵まれました。

 もちろん妻に叱られましたし、気になるアンケート結果に触れて、悲しくもなってもいます。妻は、この焼酎は「美味しい、なんて言ったのでしょう」と叱るのです。アンケートは、原発再開の是非とか、外国で生じたテロ事件に関して、邦人救出に自衛隊派遣の是非を問われていながら、「どちらとも言えない」と応えた人が最多であったことです。民主主義は日本にはなじまないのか、それとも日本から民主主義は崩れはじめているのではないか、と勘繰らされています。先週のスーダラ節じゃあるまいし。

 とても安堵したこともありました。それは木曜日の『クローズアップ現代』「なぜブーム? 大衆酒場」を見ていた時のことです。妻が、家庭で「どうして息苦しいまま放っておくの」と不思議そうに独り言。私はそれを勝手に拡大解釈して安堵したしだいです。

 金曜日は、アラレもパラつく日でしたが、終日庭で過ごしました。まず水島さんが訪ねてくれました。次いで、イノシッシ・フェンスに、猿害に備えた電柵を追加する日であったからです。この電柵とショートしかねないヒメリンゴ、シダレウメ、そしてキウイフルーツの剪定に当たり、工事の人を見送った後で、アケビの棚の見通しを立てています。

 結局、どうしても移植しておきたかった木は、切り取ってしまいました。木週日の昼前に野良着に着かえ、移植先の穴掘りから手を付け、挑戦しましたが、サザンカはツバキ科であり、しかも実生でしたから、思ったより太くて深く直根が伸びており、今の私の力ではかなわない、と断念。生涯で初めての移植途中での断念です。その口惜しさは、若い頃には避けてきた畑の野草の除草に取り組むことで晴らすことにしました。
 


「またか」と思った

週末も雪で明けた

大鍋に溜めてある水
「またか」と思った。週末も雪で明けた。雪の多い冬だ。昨年は、一度も渇水に悩まされた日がない珍しい1年だったが、今年はどうなるのか。妻に「あの水は、ボウフラが湧くまでに捨ててくださいね」と督促された。あの水とは、風呂場の窓先に据えている大鍋に溜めてある水だ。昨年はついに、出番がなかった。今週は北国で、台風並みの強風被害が出ていた。
 


防腐塗装

細かい仕事は座ってするようにしよう

室内がとても散らかっていた
思い出の椅子ゆえに防腐塗装をして、温室に常備し、鉢植えつくりなど細かい仕事は座ってするようにしよう、と考えた。そう思ってこの椅子を温室に戻したが、室内がとても散らかっていた。そこで、土の整理に手を出した。


クッキー

干し芋
長年気をもんでいた手術に成功。クッキーを賞味しながら、家族連れで招待しよう、と話し合った。今週は他に、初めて味わった丸ごとの干し芋やカステラにまで恵まれ、妻に「好みをあまりヒトサマに言ってはいけない」と説教された。もちろん「美味しいですかと問われたら『どちらともいえない』とでも応えればよいのか」と、反抗した。


2冊の本

萩尾エリ子さんの手が、私は大好き
一度案内され、紹介されたことがある人の本と、この人の目に留まった、との知らせに添えられていた2冊の本は、読みごたえがありそうだ。ともに、見事な人生を送っている人の想いに触れられそうだし、励みにさせてもらえそうで、楽しみだ。特に、萩尾エリ子さんの手が、私は大好き。


サル対策はこの人たちと研究する
サル対策はこの人たちと、研究する。このヒメリンゴは記念樹で、贈ってもらった人たちと3月に会える。シダレウメも記念樹で、3月に会えるかもしれない。キウイフルーツは、メス木が2本共に枯れてしまい、育て直している。この棚の下に、ムクゲが自生し、見事な花を咲かせたので、共生させなければならなくなっている。

ヒメリンゴは記念樹

剪定後


野草の除草
生涯で初めて、移植途中で断念したが、ポンコツの心臓だからこそ、と思い直した。アケビの棚の剪定や、野草の除草ぐらいは丁度良い加減の作業だ。というわけで、今のところ畑では、種を大々的に落とされそうな野草は退治できている。


もし日本にもあればと願っていた地球儀

地球の写真を日々眺めてきた
最後の贈物は、「もし(日本にも)あれば」と願っていた地球儀(アメリカで見かけた)だ。これまでは、地球の写真を日々眺めてきたが、この地球儀は、とても重いが、ソーラー発電で自転する。送り主はいずれも次代を座標軸にした日本のトップランナー。岩元美智彦さんは、この度、ベンチャービジネス・コンテストで最も栄誉ある表彰をされた。木田豊さんは、繊維のリサイクル運動の、佐伯晃さんは日本のジーンズ普及運動の、そして中野聡添さんは繊維リサイクル活動の、いずれもトップランナーだ。偶然だけど、先週『新潮45』で中野さんのご子息・中野剛志さんの寄稿文「拒否すべきアメリカ主導体制」を読んでいただけに、嬉しかった。