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アイトワ循環図

企業は道具 06/07/30

 ゴーヤの初収穫から一週間が始まりました。このゴーヤと終盤に入った第1次のインゲンマメを生かした炒め物と盛期に入った万願寺トウガラシの焼いたのを朝食で賞味し、2人そろって曇り空の庭に出ています。妻は赤いキノコがでた喫茶店の前庭で人形の撮影に、私はオオツユクサの移植に手を付けたのですが、すぐに雨が降りだし、屋内に引き上げています。次に庭に出たのは曇天で明けた火曜日です。2日間雨が続いたのです。その間に、3件の来客を迎え、1度京都駅近くの酒場で開いた酒宴に出かけ、5時間も気炎を上げた他はもっぱらデスクワークでした。

 2件の来客は飛び込みで、取材と1年ほど先のアポイントでした。残る一件は先週から待ちわびていた親子連れの来訪です。つくづく人形教室の喫茶室を一般開放しておいて良かったと思いました。取材で京都に来た人がアイトワの噂を聞いて訪ねてもらったり、関東の大学の同窓生仲間とアイトワを訪ねる機会を作りたいと言って来てもらえたり、里帰りのついでに尋ねてもらえたりしたのですが、喫茶店だから気楽に立ち寄ってもらえたのでしょう。

 火曜日は曇天で明けたのですが、10時ごろから好天となり、絶好の庭仕事の日になりました。私は7時半から庭に出で、曇天の下でほころび始めた大賀ハスを眺めた上で、プロを迎える下準備に入っています。庭の北西の角、わが家の庭の一番高台、そこは小倉山の裾であり、その一帯の窪みに泉があるのですが、その一帯に1本の小径をつくったのです。プロは4人で8時半に到着。西隣との境界に生えている杉のうち10本ほどの背丈を半分ほどに縮める作業に手を付けました。その切り取った杉の枝や幹を運び出すための道が必要であったのです。

 小径がほぼ出来上がった頃からプロは切り取り作業に入ったのですが、思わぬ方法で頭を切り取り始めました。そのやり方に急がされるようにして今度は切り取った枝や幹を積み上げる場所を用意しています。その都合で、3月の中旬に伏せたシイタケのホダ木を取り除きました。何10本ものホダ木を、プロの作業の段取りに支障をきたさないようにそそくさと檜林に運び上げたりしたのですが、大変な作業でした。そのかいあって、3時過ぎにプロは仕事を終えています。4人を送り出した後、再度老骨に鞭打ち、ズッキーニを抜いて堆肥場に積み、ネギを抜いて干し、母が残した衣装箱で妻が不要と見たものを一般ゴミとして出させるサイズに解体しています。

 その後、土曜日まで庭には出ていません。水曜日は骨休め、木と金は岡山出張に当てたからです。骨休めとは読書やデスクワークなど屋内で過す時間のことですが、この水曜日は所用で京都市内に出ています。岡山県への出張は、とても楽しい仕事を依頼されたからです。2年前にも異なる業種でしたが同様に有名な企業から同様の依頼があり、2年ほどかけて企業コンセプトの明確化を図っています。近年、企業の存在意義を明確化し、その責務を果たす道具として事業を生かし、より豊かな社会を生み出そうとする事業家が増えつつあるようです。それに反して、税金で成り立つ「国家はなってないなあ」と嘆いています。出張先のホテルで、毎日新聞がトップ記事で報じたハンセン病患者に対して行ってきた人権侵害の記事に触れたときの印象です。

 今週は他に、ある産地から定期的に勉強会を開きたいと依頼されたり、かつてブランドマークを贈呈した人から新しいパンフレットが出来たといって届けてもらったり、飛び込み取材の原稿を確認させてもらったり、経営指針のありようについて相談に応じている人からウナギを届けてもらったりしています。そのいずれもが、大小の差はあれ、工業社会が傷めた環境やその傷跡、あるいはそこなわせた人心や健康とか社会システムを旧に復したり癒したりするために、事業や活動を道具として生かそうとする人たちでした。土曜の夜は同意見の1人を迎えて夕食です。

初収穫のゴーヤなど、週始めの朝食に生かした野菜です。週末までに第2期のインゲンマメの収穫が始まりましたし、幾本かのゴーヤを収穫してゴーヤチャンプルなどに生かしています。
赤いキノコが出た喫茶店の前庭(左)です。コケ庭のあちらこちらにちらばって、黒いキノコと棲み分けるかのようにして、数十本は出ていました。週末には長けて消えてしまいましたが、替わって白いキノカが出ていました(右)。

始めてみるゴーヤと久しぶりで口にするキューリをいただきました。ツルンとしたゴーヤですが食感や味には変わりがありません。
オオツユクサの花です。京唐菜の畝に自生したオオツユクサを掘り出し、裏庭の泉の側に移植したのですが、月曜日はこの作業だけで庭仕事は終わりました。裏庭にオオツユクサの自生地を作ろうと考えています。オオツユクサは葉も大きく茎も太く大柄ですが、まだ山菜料理に生かしたことはありません。

大賀ハスが7月25日から咲き始め(上左)、翌日は満開(上右)でした。今年はとりわけ大きな花(差し渡しちょうど20cm)が咲き、葉も大きくて最大は60cmもありました。これまでは4日目から散り始めていたのに、今年は3日目に散り始めています(左)。24日の月曜日が雨だったために、花としては咲いた状態になっていたのに、雨が降っていたために雨にぬれるのを避けて花びらを閉じていたのかもしれません。
本格的に立てかけたシイタケのホダ木です。ちょうどホダ木を立てかける時期に入っていましたから、これ幸いにと手を付けたのですが、急いだこともあって息が切れました。これから幾度かにわたって上下を逆に立て直す天地返しとよぶ作業をします。うまくすれば冬子から数年にわたって年に2度シイタケを収穫できます。
元からあった自生のオニユリも咲き始めました。この濃いチョコレート色の花粉が衣服などにつくと大変です。洗濯してもなかなか落ちないのです。この百合の根をイノシシは好みますが、私たちにはよほど上手にあく抜きをしないとエグさが残ります。