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アイトワ循環図

存在意義 12/11/11

 今週も前回同様に前週末の思い出から始まります。私はネクタイを締め、東京・市ヶ谷にある大妻女子大学の学科創設10周年記念式典に出かけ、その日のうちに帰っています。その間に妻は、ある想いを込めて「でにむどす」の着物を着こなし、弓月の10周年記念式典に出かけました。弓月はアイトワ塾生の野中さんが創設した和装の総合企画会社で、「でにむどす」というデニムの和装トータル製品を扱う姉妹店も展開しています。

 今週は、サフランが咲き、遅れていたカエデの紅葉が始まり、ミツバチの師匠にもらったホタギからヒラタケが出始めるなど、秋の深まりを感じています。畑は、私が冬景色にしました。それは、東京出張を日帰りにできたおかげで日曜日の朝から庭に出られたからです。トマトとシカクマメを抜き去り、支柱を要する夏野菜をすべて畑から消し去りました。コマツナを初収穫し、アゲと煮付けてもらい、冬野菜を味わい始めました。庭は、富美男さんに日曜日から4日続きの加勢を初めてしてもらえたおかげで、一段と冬姿に近づきました。スモモの剪定やユキヤナギの移植に取り組んでもらえたのです。

 月曜日は、午後から雨との予報でしたので午前中にヒラタケのホタギの恒久的な伏せ場を用意し、仮置き場から移動させました。大仕事でした。結局雨は本降りにならず、午後も庭に飛び出しています。そうこうしていると富美男さんが日曜に続いて、いつものように3時頃に来訪。前日から手を付けたスモモの剪定に取り組んでもらえたのです。翌火曜日は本降りで明けましたから読書に没頭し始めました。しかし、昼過ぎには上がり、また庭に飛び出しています。すると間なしに、また富美男さんが来訪、庭木の手入れの続きに当たってもらえました。翌火曜日も、私が午前中から畑仕事に当たっていると、富美男さんが午後からやってきて、スモモの剪定に当たってもらえたのです。

 それは前日、夕刻から妻の運転でホームセンターに出かけたのですが、いつものように富美男さんを誘ったおかげかもしれません。富美男さんは肥料を大量に買い込み、私は塩ビパイプなどを買い求めました。この買物をしながら私は剪定してもらっているスモモの存在意義は「広縁のガラス屋根の上に張り出している枝」だ、と説明しました。ですから富美男さんは「その部分だけ残して仕上げてしまおう」という気になってもらえたのでしょう。今週は、明(木曜)日から出張で、スモノの残る部分は次週にでも私が仕上げようと思います。塩ビパイプを用いた囲炉裏場の排水装置も次週に取り組みたく思っています。

 庭仕事や畑仕事が進んだ週の前半ですが、その間に苗の交換もしています。富美男さんにはアネモネとタマネギの苗をもらい、私はチマサンチェの苗を富美男さんと義妹をはじめ、5軒にお裾分けしています。もらったタマネギの苗は、用意してあった畝に私が植え付け、アネモネは半年前から防腐剤を塗って用意してあった木の鉢に富美男さんに植えてもらいました。わが家の分として残したチマサンチェの苗は、半分の植え付けを済ませましたが、残りは次週に植える予定です。今週はトマト、シカクマメ、そして最後のオクラを抜き去り、それらの跡をすべて仕立て直していますから、植える場所は十分あります。

 今週の美味は、収穫したてのヒラタケをタップリ用いたソテーと、「彩り」がすこぶる良かった柿の葉寿司でした。次週は、庭で出たナメコを食せるのではないでしょうか。今週は久しぶりにゲジゲジを見かけ、その不気味さにドキッとさせられましたが、「まだ、生きていていたのか」と嬉しくなり、3日ばかりそっとしておきました。

 

大妻女子大学の学科創設10周年記念式典は、学科案件なのに文部科学省の高等教育局長も臨席され、この学科の意義を感じさせられました。あとのパーティでは、ビールもでなかったのにとても賑わい、これも女子大学の意義の1つだと思わせられました。

畑はすっかり冬景色になりました。富美男さんのお陰で、多くの時間を畑仕事に避けたからです。同好の士が、得手を上手に生かしあえば、体力の衰えをかなり埋め合わせられそうだ、と日々気づかされています。その有意義さは、義妹と始めた苗の交換から気付かされていました。あとに残っている夏野菜は、いずれも支柱を必要としない作物、ショウガ、落花生、コイモ、そしてヤーコンぐらいです。これらは近々収穫し、ヤーコンは葉を洗ってほし、茶葉にします。

スモモの剪定は、53年にわたって私がしてきましたが、初めて富美男さんに手を付けてもらい、7割がた片付けてもらいました。残る3割はガラス屋根の上の部分ですから、次週にでも私が受け持ち、仕上げます。

掘り炬燵を、大垣で使っていた既製のホーム炬燵を活かし、ホームビルダーに造ってもらいました。これで下宿生に、この冬の寒い時期を少しは快適に過ごしてもらえそうです。既製の掘り炬燵を買い求める費用の転用で、大型ゴミを減らせたのも嬉しいけれど、何よりも手作りであることが、世界でたった一つのシロモノであることが、ウ・レ・シ・イ。

サフランが庭のあちらこちらで咲き始めました。加齢とともに、あちらこちらでしゃがみこんで雄シベを摘むのがしんどくなりましたが、そのしんどさが食事の実感をより深めるのも事実です。この雄シベは来年のリゾットやパエリヤなどに活かされます。

残っていたトマトのほとんどと、すべてのシカクマメを収穫し、妻に見せました。トマトはピクルスにでも生かされた上で、シカクマメは堆肥の山に捨てて直接堆肥になり、畑の肥料になります。なぜ妻にシカクマメを見せたのか、それは採りわすれた量を確認し、次年度以降の育て方に活かすためです。

久しぶりでゲジゲジをしげしげと眺めましたが、馴染めません。妻はもっと馴染めないようですが、姿を消すまでそっとしておいてくれたのがありがたい。私たちにはまだ、ゲジゲジが何を食べているのか、どの様な役割をはたしているのか知り得ていません。とてもおとなしい生き物であるようです。