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アイトワ循環図

口惜しくて。大見も? 05/12/11

 愉しい週始めでした。国立民族博物館の友を訪ねて、アイトワ塾生と出かけたのです。「インドサリーの世界」という特別展に間に合いました。友のお陰で、研究室を覗いたり図書館の生かし方を教わったりしただけでなく、エスキモーとイヌイット(イヌ=人の複数形)やアイヌ(人)とウタリ(友達)の関係や問題についても語り合う充実した見学になりました。帰宅後、別の友夫妻から丹波大納言とそれを生かした菓子などの贈り物を届けてもらったのです。

 月曜日は初氷を観測しました。水鉢を置いてある場所によって異なりましたが、5mm〜1cmの氷が張っていました。早朝から表通り(市道)の落ち葉かきをしたのですが、前日の雨で落ち葉が舗装道路に張りつき難儀でした。私は掃除の仕方を変えたのですが、妻は乾いたときと同じやり方をしていました。注意をしても、注意された内容より注意された事がいやなのか、すぐには改めません。悔しいことに、いつも同じことを繰り返しては、時間を無駄にしています。

 その夕刻、2つの愉しい知らせがありました。一つは、過日ご紹介した学生のアイトワ訪問記について、引用した2人と連絡がとれたことです。他の一つは、雪の心配がなくなる3月に、すこし遠方までお訪ねする約束を電話で交わしたことです。「土に根ざした生き方」に踏み出そうとするご家族があるのですが、拙著を読んで連絡をしてくださったのです。目星をつけた土地を見学し、意見をもらえないか、との要請です。こうした、興味本位でない話は大歓迎です。

 火曜日は、朝食前に柿のジャムを載せたヨーグルトがでました。いつも6時ごろに起きて、原稿つくりに手を付けますが、朝食前に(腹の虫を抑える)虫押さえを出してくれます。近頃は柿や梨やリンゴなどの果物がよく出るのですが、久しぶりで柿のジャムがのったヨーグルトでした。午前中はとても寒かったので、居間で講義の予習や手紙の返事書きなどをして過しました。その間に、夜半から降っていた雨が初雪に変わる光景を眺めています。見ている間にミゾレを経て雪になりました。午後、この冬になって初めて袖を通すコートを着込み、大垣に出かけています。3月に第5回目の大垣市環境フェスティバルを開く計画が着々と進んでいるのです。深夜に帰宅すると、あたり一帯の落葉樹がすっかり裸になり、一面を落ち葉で埋め尽くしていました

 週の後半は、朝夕は多くの時間を原稿つくりに割きました。年末は、早めに出講することにしているからです。昼間は寒さに弱い鉢植え植物を温室に運び込んだり、ネモフィラやサクラソウの自然生えした苗を集めて鉢植えをつくったりする作業に当てています。

 9日金曜日の夕刻から「花灯篭」と称する観光客誘致のキャンペーンを、京都市が西山でも始めています。近隣一帯の道に電飾が灯されまました。アイトワも喫茶店がある関係でキャンペーン中の10日間は8時半まで門扉を開けて欲しいといわれています。消費者を明かりで釣ってそぞろ歩きに誘う魂胆でしょうが、あまり感心できません。もっと建設的なプランはないものでしょうか。誰の責任かは分かりませんが、未来を見据えた先見的な発想をしてもらいたいものです。先週、大見のことを思い出しているだけに、やりきれない気持ちです。

 来客の多い一週間でした。多くの客は喫茶室でお茶を飲みながら応対しましたが、そのうちの3回は居間に通ってもらい、あり合せの食事を一緒にとっています。その一人が、珍しい稲穂を持参してくれました。快晴の週末は、ユズの木の手入れや温室の掃除などに精をだし、これから今週最後の来客を迎えます。ときどき相談事に来てもらう若き創業者がいるのですが、一年を振り返りながら来年を見通す今年最後の相談です。世間では時代を見誤ったような事件を多発させていますが、急がば回れ、損して「徳」とれ、と助言しようと思っています。


国立民族博物館の収納庫です。友のお陰で全貌が理解できたように感じました。小中学校の先生が、もっともっと生徒を引率して学ばせるべきところでしょう。日本は、井の中の蛙になったのでは限りなく貧しい国になりかねません。軍事的に甘えたり身を固めたりする時間と経費と人員を生かして、文化人類学的に知識を深め、近隣国から順に相互理解を深め合おうとすべきでしょう。

妻が「うれしい」と声をあげて持ち上げ、幾度も袋をさすった丹波大納言です。きっとアイトワ塾恒例の年末パーティでお善哉になってデビューすることでしょう。この友は、丹波で自ら小豆を作り、その種から育てた丹波大納言を用いて「最中」やこうした菓子を作っています。この菓子を盛っている器も友夫婦の手作りです。妻は「かたくち」の器が好きですから、このかたくちも生涯大切に用いることでしょう。

初氷の朝、一晩でお化けのようになっていたダチュラです。だから急いで、ブーゲンビリア、ハイビスカス、ランタナ、ホンコンカボック、ノボタン、セージ類などの鉢植え植物も温室に取り込んだわけです。これらは加温しない温室でも冬を越すことができます。写真のダチュラは地植えですから上部を切り取り、根を守る作業を施します。
「こんなところに巣を張っていた」とこの冬も叫びました。すっかり葉を落とした木が目立つようになりますと、小鳥の巣があらわになります。これは、座敷の縁先に植わっている沙羅の木の小枝に張っていた巣です。

掘り出したウコンです。この生かし方を思案中です。こんなにたくさん収穫できたのは初めてですから、いかに保存して生かせばよいのか思案中です。
初めて手にする品種も多い古代米の穂です。江戸時代は、日本で数百種類もの米を作っていたと聞いたことがありますが、さもありなんと思わせられた次第です。

花灯篭の期間中、門扉を入ったところにある円形花壇に電飾ミミズクを置いています。ここにあった鉢植え植物は冬越しのためにすべて温室に移動しました。この花壇でも、かつては土地に直に植えていたのですが、周りの庭木が栄養分を求めて根を張ってきますから、鉢植えを並べざるをえなくなったのです。