アイトワのホームページ
アイトワ循環図
潮の変わり目 08/09/14

 週初めに季節の変わり目を体験しました。日曜日までは太陽温水器の湯で行水をしていたのに、8日の月曜日から風呂を沸かし始めました。翌火曜日の朝に、妻が寝床から「すごい日差し」と叫びました。私が起きだし、新しい寝室の引き戸を開けたときのことです。広縁に差し込む陽光が見事で、そのぬくもりがありがたかった。この朝から、普段着を長ズボンと長袖に替えています。そして、新しい寝室の縁先に、「ヨシズを吊っておいてよかった」と思いました。

 本来は、ヨシズをもっと早く吊しておけばよかったのです。熱帯夜が続いた頃に寝室を替えましたが、そのときに初めて強い朝日が差し込む部屋だと知ったのです。早速工具を取り出し、ヨシズを吊ろうとしたのですが、暑い日が続き、手をつける気になりませんでした。この日曜の夕刻に、放り出してあった工具を「ボツボツしまってください」と妻に急かされ、翌夕刻に6段脚立を持ち出し、吊るしました。寒くなるまでにもう一仕事する予定です。重いヨシズの取り外しは大変ですから、不要時はヨシズを巻き上げられるようにしたく思います。

 寝室を変えたわけは、涼しい北風が通る部屋と見たからですが、妻は地震対策も考えたようです。それまでの部屋は、45年前に建てた部分で、屋根裏は物入れです。その後、北側には風除室を、南側には広縁を設けていますから、寒くなれば地震の心配をよそに、妻は「元の(冷え込まない)部屋に戻ろう」と言い出すかもしれません。それはともかく、新しい寝室にヨシズを吊ってよかったと思います。秋の夜長を読書に活かして朝寝坊をしたり、来年から春眠を楽しんだりするうえで有効に違いありません。寝室に差し込む強い朝日を和らげることでしょう。

 週末には良いことが重なりました。長沢さんにネギの苗を届けてもらって、植えつけただけでなく、噂をすれば何とやら、が生じたのです。ミツマタやナンジャモンジャの苗木をもたった知人から、ブランドを立ち上げた、との良い知らが届いたのです。

 その間に、冬野菜の準備と次の本の原稿にずいぶん時間を割いています。その合間に、「アイトワ訪問記を載せた」と、ある団体の機関誌が届けられました。「かくありたい」との願いが強調されており、「かくあらねば」と思いました。次いで和装に造詣の深い人を迎え、着物の未来について意見を求められました。和装業界は危機的状況ですが、消費市場では望ましき動向が散見されます。業界はこれをチャンスとして活かせるかどうか、今何をすべきかなどを考える良い機会でした。要は、時代の変化・潮目の変わり目に乗れるか否か、の問題です。

 好天が続き、畑仕事がはかどりました。支柱に高く登るインゲン豆やキュウリや、トウモロコシなど背の高い作物が次々と姿を消し、冬野菜の畑に変貌中です。第2次のズッキーニは、収穫を得ぬままに堆肥の山に積み上げました。窒素肥料過多が原因と見ました。冬野菜は、先にまいた種はほとんどが失敗でした。ハクサイは残暑のせい、ミズナとミブナは双葉を虫に食われたせいです。ニンジンがだめだったわけはわかりません。追い播きしたぶんは発芽しています。

 大根、菜花、コウシン(紅芯)大根、そしてカブラの直播とチンゲン菜の床播きは妻が担当し、キャベツの苗、ニンニク、葉ニンニク、そしてワケギの球根の植えつけと、ルッコラ、カラシ菜、ホウレン草の直播は私が担当しました。それらの畝を用意する都合で、ナスを抜き去るか否かで悩み、ヤーコンを1本、若掘りしましたが、未成熟な芋はゴリゴリして不味かった。

 他に今週は、こんなことがあっていいのかと思う記事に触れたり、敗戦秘話を知ったりして、日本の体質を嘆きました。こうした体質を改めない限り、若者に希望など描かせることは無理でしょうし、地球規模の潮目の変化にうまく乗ることなどできない相談でしょう。
 
澄んだ日差しが広縁に差し込んでいました。火曜日の朝のことです。ただそれだけのことなのに、とても幸せな気分になりました。左は妻が見た寝室の方向からの光景。右の写真は反対側から撮ったもので、奥にある引き戸の向こうで妻は寝ていました。

新しい寝室の縁先に、ヨシズを吊るしました。適度に光線を調節してくれます(左)。縁先にある「ムベの棚」と併用することで(右)、新しい寝室をより涼しい部屋にできそうです。問題は、冬の間はヨシズをどうするか。うまく引き上げる小細工ができるかどうかです。

ペルーのトウモロコシ。この週は毎夕、ペルーのトウモロコシでビールを楽しみました。1本の軸に5つほど節成りに実をつけるトウモロコシで、未成熟の分を生食し、熟れたぶんは種用と非常食用に乾燥させます。このたび、北海道でもこの美味しさを求める人がいたことを知りました。なお、わが家では、これまでに非常食用の乾燥トウモロコシを、未だ食べたことがありません。ポッポの餌になっています。こんなことに幸せを見いだしています。

八重の中国ホウセンカが満開期を迎えました。日照時間が短くなると咲き始める花です。今年は4本の自然生えが、すべてでした。他はすべて一重でした。八重の1株を掘り出し、鉢植えにして喫茶のテラスに飾りました。八重の種を丁寧に取って、来年はもっと増やしたく思います。

トウテイランが咲き始めました。洞庭湖の色にちなんだという花ですが、3鉢に増えたのに喜んではいません。2年草と聞いたからです。挿し芽で更新したぶんは、更新した年から2年持つのか、親木が枯れるときに一緒に枯れるのかがわからないからです。つまり種で更新しないといけないとすると、今年で見納めになる可能性があります。

大きなイモムシが犯人でした。1株のナスが葉をすっかり食べられていました。その犯人がこの大小3匹でした。即刻、葉が残っているナスに移らせ、そのナスを根元から切り取って温室の水槽に活け、そこで育て、観察することにしたのです。翌日、ナスは水あげがとても悪いことを知りました。結局、ナスの跡を耕さずに、ナスをそのまま残し、妻にイモムシを温室のしおれたナスから畑に戻させました。

知人からの良い知らせ。この人にぴったりの仕事を始めたとの知らせと贈り物でした。「Anntie Maki」というブランドを立ち上げたこと、「チエのマクロビオティック料理教室」の案内、そしてAnntie Makiのクッキーやパンが詰まっていました。クッキーやパンの1つ1つに、長い長い物語がともなっていそうです。