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 文明から文化に 12/12/30

 24日月曜日の夜、鹿児島から帰って来ました。鹿大の非常勤講師は、3年間のつもりが1年延長になり、多々ありがたいことに結び付きました。まず書生を同行し、講義を聴いてもらえた。「もう一度、鹿児島に来よう」という話題まで飛び出した。そして、沖永良部島に出かけ、多々学ぶことができたのです。たとえば、この島には小学校が2つあり、ともにガジュマルの銘木があります。しかし、その樹木第一と学童第一という扱い方の違いが、台風を契機に、大きな差となって現れていたのです。島の子どもたちに、生きた教材として、この事実をうまく活かしてもらいたいものだ、と切に思いました。

 前回の週記は、事情がって衆議院選挙の結果を踏まえず、投票前日に書き上げています。当日は朝から仏教大学生や友人を迎え、月曜と火曜は結婚来初めて妻と同じ仕事で東京出張でしたし、翌水曜日は早朝から鹿児島に出かけることになっていたからです。開票結果は、想定内とはいえ、空恐ろしく感じました。選挙権保有者の2割に満たない得票で、憲法改正に要する3分の2の議席数を取り得るシステム・小選挙区制のことです。

 先週初めに迎えた3人の仏教大学生は、3つの仕事をこなしました。囲炉裏場の排水工事のパイプを埋め込み、次いで庭の一角からピザ窯作りに必要な赤土を掘り出したうえに、太い楓が1本枯れていたのですが、それを切り取る難しい部分を受け持ってくれたのです。出来れば年内に、排水パイプ工事と枯れた楓の切り取りを仕上げたく思っています。

 東京出張は「リクチュール企画」関係で、私は委員会参加、妻は講義担当です。妻の講義の間は、私の傍聴を妻が許さず、文化学園の図書館を見学しました。その豊富な蔵書に感心しましたが、ポッカリと穴が開いていたのが気になりました。文化を懐かしむ蔵書はあっても、文化の重要性を訴えるコーナーが見当たらなかったことです。つまり、文明を賛歌する視点で貫かれており、次代を背負って立つ若者に、今や「文明から文化に転換すべき潮時」と気づかせたり考えさせたりするコーナーが見当たらなかったのです。たとえば、環境問題を人類共通の敵と気づかせたり、水問題の深刻さを考え込ませたりする蔵書を欠いていたのです。この文化の捉え方の甘さについては、ノーベル賞を受賞した山中教授の文化勲章授受と、その後のありようにも感じさせられています。

 帰宅翌日25日の庭仕事は、夕刻までの数時間でしたが、吹き出したくなる結果に終わりました。カフェテラスの一角でピザ窯を造るスペースを空けるために、水島さんが仕事をしやすいように、薪置き場の薪を妻と2人で積み直しにかかったのです。ところが、「あともう少し」というところで高く積み上げた薪がナダレのように崩れました。なんてことはない、水島さんに、先に崩れ防止の造作を頼んでおけばよかったのです。

 26日水曜日から週末にかけて、庭仕事がとてもはかどりました。水曜日は2人の助っ人を得て、囲炉裏場の山のような剪定くずを片づけ、檜林と母屋の庭の落ち葉掃除を済ませ、さらに公道沿いの生垣の根元に溜めていた楓の落ち葉を、妻も混じえた4人で取り除きました。木曜日は、伴さんの奥さんと2人の子どもを迎え、裏山でウラジロを採ったり、水島さんの手をわずらわせ、カフェテラスの薪置き場を完成させたりしています。曇天で明けた金曜日は、まず煙突掃除を済ませるなど、新年を迎える決まりごとに手を付けています。かく庭仕事がはかどったのは、土曜日に迎えた橋本宙八さん一家をはじめ多くの来客が、とても良いインターバルとして活かせた体と思います。
 


焼き芋を楽しみました

パイプを埋め込む基礎工事もしてくれました
先週初めは、この佛教大学生3人の助っ人から始まったようなものです。これまでで一番大きな山をなしていた剪定くずを燃やし、焼き芋を楽しみました。囲炉裏場に雨水が流れ込まなように設けた排水溝から、水を抜くパイプを埋め込むことになり、その基礎工事もしてくれました。


最後の記念写真

今年880回目の桜島噴火

練り製品
鹿児島大学でのこれが最後の記念写真。2晩続けて学生も混じえた夕食を楽しみ、桜島に渡って温泉につかり、生涯2度目の「祝い折り詰めかまぼこ」を楽しむ機会を得、さらに今年880回目の桜島噴火を桜島で見ています。鹿大生の1人が、練り製品職人の息子でした。私は中学1年の時に、両親が舞鶴から持ち帰った披露宴の引き出物の「祝い折り詰めかまぼこ」を思い出し、懐かしくなって送ってもらうことにしたのです。

懐かしくなって送ってもらった

懐かしくなって送ってもらった


ここまで積み直した

ナダレのようにして潰れた

水島さんの造作を待ち
ピザ焼き窯を造るために、薪置き場の幅を縮める必要が生じ、悪戦苦闘。ここまで積み直したのに、ナダレのようにして潰れた。水島さんの造作を待ち、積み直した。ピザ焼き窯は、陶芸用電気釜と並べて設置します。その道具一式がそろいました。

積み直した

ピザ焼き窯は、陶芸用電気釜と並べて設置


日庭掃除を手伝ってくれました

この日も焼き芋を楽しみました
有機農業と、その作物を用いた食べものづくりに勤しんでいる中原彬さんと、ケーキ造りが大好きという高本佳菜子さんが終日庭掃除を手伝ってくれました。とりわけ、公道沿いの、もみじのトンネルから出た落ち葉の量にこの2人はビックリしていました。この日も焼き芋を楽しみました。


ウラジロ採り

しめ縄づくり
清太と藍花が2度来てくれました。晴れている間に実施したウラジロ採りと、案の定雨になった「しめ縄づくりの日」のためにです。長年にわたって続けてきたしめ縄づくりのあり様を、大勢の自由参加方式を改めることにしました。これも、加齢対策の一環で、今年から変更です。


見事な竹箒
網田さんに、また見事な竹箒持参で訪ねてもらえました。過日もらった竹箒を「使っていない違いない」と見透かされていたようです。新年から妻に使わせようと思っています。妻はこうした名人芸を体でも見分けられますし、こうした繊細な放棄を用いて苔庭を掃除すること自体をこよなく楽しみます。

宙八さんの娘、明朱花さんと朋花さんに妻は着付けを教え,2人はしばし近隣を散歩。私はその間に、息子の卓道君に宿題を出しました。1月9日に用いる教材の英文化です。宙八さんはしめ縄用の縄を1人でなっていました。週末の午前中です。