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平と根と瓦
11/10/23
嬉しい知らせと残念な知らせが重なった週始めでした。大垣時代に関わった環境団体の表彰と、商社時代の同期生が急逝した知らせが重なったのです。
「軍平さん」と呼んでいたこの同期生の通夜や葬儀に駆けつけられなかっただけに、懐かしい思い出を余計に偲びました。そうこうしているうちに面白いことに気付かされたのです。名に「平」という文字を含んだ友だちをいつの間にか指折り数えていました。それは過日のトルコ旅行で世話になり芋煮会にも同道した「淳平さん」を思い出したことから始まっています。淳平さんと親しい間柄の人で、「伊藤さん」とその姓で呼ぶ人を思い出せなかったのです。「そういえば(商社時代に)平起さんという後輩がいたな」と気づきましたが、その姓をすぐには思い出せません。それほど「平」という字は、良い印象を強く与える力を持っているのか、それともたまたまの話か、と考えさせられています。
週の前半はキリキリ舞い、後半はで悠々自適でした。日曜日はルーチンワークの塾生の他に、3組17人の来客を迎え、月曜日は早朝から日帰り出張、そして火曜日は北海道の知人を迎えています。他方、続く3日間は、好天のもとで庭仕事に没頭。週末は、ミツバチの師匠を迎えたり、かつて顧問先であった企業の会長をTOSCAに招いたりしています。
3組17人とは、5人の助っ人学生、初対面の長男夫妻を伴った橋本一家7人、そして「不要になった」といって大きなステンレス製の釜を持参してももらった伴一家の4人でした。日帰り出張は月に一度の割りで引き受けている企業レクチャーです。北海道の知人は、長年にわたって憧れてきた人ですが、「仕事で4日間、京都に滞在する。その間にアイトワを訪ねたい」と知らせてもらい、楽しく語らう3時間余もの機会に恵まれ、とりわけ5本の絡みあう木の根に「絆」の語源を見た、との話に心を打たれました。
そのあとの3日間も快晴に恵まれ、冬パターンの下でもっぱら庭仕事に没頭です。まず畑に出て日光が射す日のルーチンワークを済ませ、イノシシなどの被害があればその穴埋めをします。その後は、陽が落ちるまで10時間も庭で過ごしたのです。温室での仕事や日向での草抜きなどで体を温めた上で、3日続けて木陰で瓦職人の真似事をしたわけです。木陰の囲炉裏場のかさ上げ工事が続いていますが、力のいる仕事を助っ人学生にしてもらった後の造作であり、次の作業を見えやすくするための造作でもあるわけです。
この時期は、とりわけ今年は、日光が射す日のルーチンワークに追われています。8時ごろに畑に出て、陽が射し始めた野菜の畝から順にレースのトンネルを剥がし、陽が落ちる前に再び丁寧に被せ直す作業です。それが今のところ、イノシシや得体のしれない動物から受ける被害を最小限に留めさせているのです。私ができないときは妻が代わります。
金曜日は夕刻から日が陰り、夜通し強い雨になりました。しかし翌朝には上がっており、曇天の下で燃料作りをしながら、いつも鋭い観察眼に惹きつけられるミツバチの師匠を待っています。ハチは元気ですが、蜜が溜まっていないとの診断で、来春に期待です。夕刻から妻と外出しました。かつての顧問先であった企業の会長をTOSCAに案内し、4時間余にわたって話に花を咲かせたのです。話題はおのずと半断食に及びました。
かくして1週間が終わりましたが、最後のハナオクラを楽しみ、冬野菜の間引き菜を味わい始めた1週間でもありました。あるいは、妻が散歩仲間の4人で日帰り旅行をしたり、私は何十年来の念願であった体重にまで減量できたりした1週間でもありました。
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伴一家に持参してもらったステンレス製の大きな釜。染色に用いていたそうですが、わが家では何に活かすべきか、と思案が始まっています。 |
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月曜日の早朝、最寄りのJR駅で見事な日の出を見ました。軍平さんの冥福をおもわず祈っている自分に気付かされています。 |
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火曜日の夜は、妻も心打たれる話に耳を傾けながら腕によりをかけて創作料理に挑みました。その時に出たゴーヤベースの、初めて口にしたサラダと、この夕餉に用いた庭の食材。これからの日本は「思想を輸出できる国にならなくちゃ」、ということで意見が一致しました。 |
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学生が掘ってくれた溝に、排水路を作り始めました。お寺の棟で使われていた廃物の古瓦と既製品の御影石を活かしています。先に仕上がっていた石組みの囲炉裏の面(つら)と、排水路の御影石の面がピタっと合ったときは、喜びがこみ上げました。 |
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野菜の生育実験を捕捉する実験畝で、困ったことが生じています。4種の異なる育て方を試みていますが、現時点では差異が認められないのです。いずれもが順調に発芽しています。さて、これから、どうなるのか。 |
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昼食の弁当です。妻が季節の弁当作りに挑戦し始めました。 |
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これまでに口にした最もおいしい妻の土産のロールケーキ。2日続けてこれも食べるなど、より美食に心がけることが減量計画の秘訣かもしれません。ファーストフードなど、添加物やあまりよくない油を用いた食べ物は罪作りだ、と思います。 |
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