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アイトワ循環図

勿体無い 12/10/28

 「秋だ!」と実感する週初めでした。朝、庭でシバグリが落ち始めていました。昼はキノコ博士の奥さんが、天然のマイタケを持参くださり、畑では最後のトウガラシの跡を耕しました。夕刻にはインゲンマメと最後のモロヘイヤを収穫して引き上げ、キノコ博士と長電話。出筍補充性という言葉や大名竹について学びました。夕食は、シバグリご飯と、マイタケの天ぷら、インゲンマメとシホウチク、そして少しエビが添えたていました。

 月曜日は、午後から雨との予報でした。そこで、朝食後、すぐ畑に出て前日耕した畝に肥料を鋤き込み、次いで苗床で発芽させたチマサンチェの苗をポットに植え替え、雨を待つことにしました。妻は、「雨が降り出す前に」といって、翌日搬出する予定の人形を車に積み込みました。昼は、読書にふけり。夕刻は、大垣時代の親しい人が「時代祭を見に来た」と、奥さん連れで来訪。長話。お二人を見送った足で、まだ降り出さぬ空を見上げながら囲炉裏場の剪定クズをブルーシートで覆い、アイトワ塾生を迎え、11時まで喧々諤々

 雨は大幅にズレ、妻がキリキリ舞いした火曜日の未明からドシャ降りでした。にもかかわらず、朝食の野菜を摘みに出た妻は、小ぶりになっていたとはいえ、柿の落ち葉をもったいないとばかりにたくさん拾ってきました。そして、妹と2人で、2台の軽四輪で大丸京都店まで運びこむ小道具などの準備であたふたとしていました。私は逆に、大雨の後でしたから、終日書斎で骨休めをする1日と決め込んでいます。

 飾り付けが始まる頃、と思っていると、ケンがうるさく鳴き始めました。幸い雨は降っていません。そこで、ケンを風除室から散歩に連れ出し、その途上で目についたシホウチクを収穫し、皮をむきました。妻の帰宅は9時過ぎになりましたが夕食の用意はアッという間にできました。出かける前にオデンを煮て毛布に包んであったのです。嬉しくなって、久方ぶりに晩酌つきの夕食です。かくして留守番の1週間が始まりました。

 まず、朝がたや夜は、講演や講義などの準備に当て、午後の日がある間は庭仕事に割くことにしました。そして、妻に代わって風呂焚きをする役割を継続するだけでなく、3匹の犬の世話を焼いたり、台所の生ゴミを出したりする1週間を予定しました。

 思ったようには行かないものです。うれしい悲鳴が重なりました。懐かしい人や、顔向け出来ない人などの来訪です。講談社の2冊の本でお世話になった元編集者が、お嬢さん連れで来訪。京都旅行の途中でした。メダカをたくさんくださった人が、マウンテンバイクでの散歩の途中で覗いて下さった。もらったメダカの水槽に、そうとは知らずにキンギョやドジョウを棲まわせてしまい、一匹残らずたべられたことを詫びました。

 考えこまされる記事やニュースにも出くわしました。「とても明るい10年後の原発ゼロ社会」との見出しに惹かれて、『通販生活』(2012年秋冬号)を手に取り、しばし男社会のこの国を、とても不安に思いました。石原慎太郎の衆議院立候補のニュースが、この不安を倍加させました。アドルフ・ヒットラーを思い出させたのです。

 それだけに、庭仕事には力が入りました。残っていたナスビとオクラの半分を抜き去り、そのあとを畝に仕立て上げました。遅ればせながら、ワケギの球根を植え付け、第3次のコマツナとホウレンソウの種をまきました。温室では、4つの水槽をすべて洗って、水を入れ替え、冬越しに備えました。囲炉裏場では、翌日迎える演習生のために、受け入れ準備を整えました。それにしても、ケンには手こずらされています。
 


シバグリ
 
マイタケ

マイタケのかやくご飯
このシバグリとマイタケが、夕餉の主たる食材でした。秋です。翌日は、マイタケのかやくご飯(炊きあげた時点)。マイタケは翌日のうどんと、翌々日の朝食時のソテーで食べきりました。ソテーには庭で採れた最後のインゲンマメ、シカクマメ、そしてナスに加えて、末期のオクラとチェリートマトを生かしています。

うどん
 
ソテー


ヒラタケ

不詳のキノコ
キノコのシ−ズンに入りました。岡山の友人がくれたホタギに出たヒラタケ。今年初めて出たグロテスクなキノコは、イボタケ科のボタンイボタケでした。その後に出た不詳のキノコは、久しぶりにスケッチしておきました。後日名を教えてもらいます。


温室でポットに植え替え

最適の置き場

最適の置き場
苗床で発芽させたチマサンチェの苗を、ポカポカした温室でポットに植え替え、雨を待つことにしました。土が雨で十分にこなれた頃には苗は十分そだっていることでしょう。温かい温室での作業がとても心地よい季節になりました。植え替えた苗にとって最適の置き場があったことに気付きました。ここならたっぷりと日を浴びさせられます。

大雨には強い風もともなっていたようで、柿の葉が四方八方に飛び散っていたようです。こうして拾い上げた落ち葉は冷蔵庫で保管し、出番を待たせます。そしてその役割を終えた後で腐葉土にします。妻が目を止めなかった葉や、もっと先に飛び散っていた葉は、いずれかき集めて腐葉土ごやに運び込み、カブトムシなどの幼虫を育みながら肥料になります。

フランスから、嬉しい贈り物が届きました。過日迎えた人形作りの生徒さんからです。人形作りの道具とインドの綺麗な生地、そして美しいカードが添えられていました。来年もヴァケーションをいかして習いに行きたい、との希望の声が寄せられています。

展示会場に足を運びました。職人の友人にかつてもらった花器が活かされたり、別の友人から贈られた盛花が活かされたりしていました。初日に妻と出かけたのですが、20分も早く着き、ドアーが開くのを待ちました。そして、会場までたどり着く店内を歩みながら、産業革命が誕生させた百貨店の未来はいかん、とその役割を考えこまされました。


初採りのカラシナ

シホウチク
最後のモロヘイヤとインゲンマメ、そして初採りのカラシナを収穫しました。カラシナは4年前から自然生えに頼っています。シホウチクも、これが最後の収穫となるでしょう。これから後にの生えますが、それらは夜叉竹と同様で、とても細くなりますから、刈り取ってそのまま直接肥料にします。